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2018年 3月 7日 [ イベント ]
No.847:待望の海上観光が今年は充実
●春の使者、青白い光の群れ
夜明け前の漆黒の海に青白い光の乱舞、光のページェント――富山湾のホタルイカ漁が3月1日に解禁。「ほたるいか海上観光」(滑川市)の予約受付もスタートした。"富山湾の神秘"と呼ばれるホタルイカの光を見ようと全国から観光客が訪れる注目イベント。今年は3月21日(水・祝)~5月6日(日)の運航のうち、4月29日(日・祝)までは8年ぶりに2隻体制となり、1日当たりの定員合計は80人。4月30日(月)~5月6日(日)は各日1隻の運航で、定員は40人。あまりの人気にこれまで乗船を諦めていた方は、ぜひ予約してみてはいかがだろう(完全予約制)。
当日は、午前2:30~2:50に富山湾岸の「ほたるいかミュージアム」で集合・乗船受付。船上は寒いので、充分に防寒対策を。2:00ごろからミュージアム売店で待機できる。観光船は3:00にミュージアム近くの滑川漁港を出港。沖合1.5kmほどの定置網に到着後、漁業者が網を上げる様子を船上から見学する。滑川漁港への帰港は4:30ごろの予定。暗闇の海で、網に触れて幻想的にきらめくホタルイカの光はきっと心に深く刻まれるに違いない。
「ほたるいか海上観光」の料金は大人5,000円、小中学生3,000円(幼児は乗船不可)。電話予約が必要で、専用ダイヤル076-475-0100へ(9:00~16:00)。ホームページで海上観光の概要をはじめ、予約状況をカレンダーで確認できるのでアクセスを。
なお、出航の可否は、当日集合後に波や風の状況により判断される。欠航の場合は、ほたるいかミュージアムで生きたホタルイカの発光ショーの見学に変更となる。
臨場感たっぷりの海上観光もおすすめだが、ほたるいかミュージアム・ライブシアターでの「ほたるいか発光ショー」もぜひ見学したい。今年は3月17日(土)~5月下旬まで開催される。富山湾海洋深層水と網の入った特殊な飼育水槽に放たれた生きたホタルイカの発光の様子を間近で観賞できる。3月27日には、ほたるいかミュージアムが開館20周年を迎える。ラッキープレゼントくじやフォトコーナー、スタンプカードプレゼントなど記念イベントも楽しみだ。
●深海から海岸近くへ、春の使者世界的にも珍しい青白い光の群れ
ホタルイカはツツイカ目ホタルイカモドキ科に属する体長4~7㎝、重さ約10gの深海性のイカ。山陰沖から新潟県沖の日本海などに分布するが、春、大群をなして海岸近くまでやってくるのは富山湾だけ。世界的にも珍しい現象だ。海岸近くから深く切れ込み、すり鉢状になった海底地形や、海底から上昇する海流、栄養分の豊富な冷たい川水の流入など、ホタルイカが好む環境があるためと考えられている。
ホタルイカ漁で獲れるのは、ほとんどが産卵のためにやってくる雌。昼は水深200m以深で生活し、産卵のために夕方から夜中にかけて浮上する。そこを仕掛けた定置網で獲るわけだ。富山湾産ホタルイカはふっくらとして大きく、漁場も近いため鮮度も抜群。漁は4月から5月にかけて最盛期を迎え、6月ごろまで続く。富山湾の富山市から魚津市にかけての沿岸域は、「ホタルイカ群遊海面」として国の特別天然記念物に指定されている。
ホタルイカは、腕の先端部に「腕発光器」、眼球の腹側に「眼発光器」、体(胴、頭、腕)の表面に「皮膚発光器」を持ち、発行している。これは、ストロボのようにパッと光らせて敵を驚かせたり、体の影を消してカモフラージュしたり、また光で仲間とコミュニケ―ションを取ったりしているとされる。大群が入り乱れて発光すると、まさにホタルが乱舞しているよう。真っ黒の海面が青白く染まる。
●この時期だけの味覚を味わおう!
ホタルイカは発光の美しさもさることながら、その味わいも格別だ。県内の料理店、寿司店、居酒屋では、この時期、さまざまなほたるいか料理を味わえる。ホタルイカを茹でた釜あげ、酢みそ和え、足の刺身だけを集めた竜宮そうめんなど、産地ならではの料理ばかりだ。新鮮なホタルイカを、ぜひ味わってほしい。
- 問合せ
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「ほたるいか海上観光」の予約受付
●(株)WAVE滑川
TEL.076-475-0100(海上観光受付専用ダイヤル)
http://hotaruikamuseum.com/
●「ほたるいかミュージアム」について
TEL.076-476-9300
FAX.076-476-9301
http://hotaruikamuseum.com/