“デザイナーと富山県企業の出会い”をキャッチフレーズに特別展「メイド・イン・トヤマのデザイン」が9月12日(木)～24日(火)、東京ミッドタウン・デザインハブ(東京都港区赤坂・ミッドタウン・タワー5F)で開催される。富山県総合デザインセンターや県内企業19社が取り組んできたデザイン性の高いプロダクト商品の展示をはじめ、デザインマッチング、デザインセミナーなどが予定されている。

●県内企業と首都圏デザイナー・企業とのデザインマッチング

　「地域デザイン振興の先駆け」として、富山県は25年にわたり、デザインの振興と活用に取り組み、産業分野での活力となるような事業を進めてきた。商品化を前提としたデザインコンペティションなど、その活動は県内にとどまらず、国内のデザイン界にも少なからず影響を与え続けている。

　「メイド・イン・トヤマのデザイン」は、県総合デザインセンターが平成27年春の北陸新幹線開業を見据え、県内企業と首都圏のデザイナー、バイヤー、企業などとの新たな出会いによる商品開発、ビジネス交流の創出を目的に実施する特別展。メインとなる展示会、デザインマッチングのほか、デザインセミナー・交流会、デザインシンポジウム、企業プレゼンテーションなどの併催イベントも実施される。国際的なデザイン情報の発信拠点となっている東京ミッドタウン・デザインハブで、メイド・イン・トヤマのデザインと技術に触れてみてはいかがだろう。

　展示会では、展示空間を“富山のデザイン仲見世通り”として表現。県総合デザインセンターと県内企業19社のブースが設けられる。県総合デザインセンターのブースでは、県内で企画、製造される性能、品質及びデザイン性に優れた工業製品を「富山プロダクツ選定商品」として認定する取組みや、若手デザイナーの登竜門として知られる富山プロダクトデザインコンペティションを核とした「デザインウエーブ事業」、同センターを中心とした「越中富山お土産プロジェクト」事業から誕生したブランド「越中富山　幸のこわけ」、大人の女性をターゲットにした土産品の開発支援プロジェクト「まちの逸品ブラッシュアップ事業」(県商業まちづくり課)の取組みが紹介される。

　県内企業は、銅器やアルミサッシ、ファスナー、食品、絹織物、レース関連のメーカーなど19社。ワインカラー (Design)、ブルー (Material)、グリーン (Other)に色分けされた企業ブースでは、デザイン性の高いプロダクト商品や素材、ものづくりの技術を紹介。県内企業と首都圏のデザイナー・企業とのデザインマッチングも実施される。

●出展企業からプレゼンテーション

　デザインセミナー＜9月12日(木)＞では、大矢寿雄富山県総合デザインセンター所長による「富山県企業と総合デザインセンター」、山中俊治東京大学生産技術研究所教授による「デザインとエンジニアリングのマッチングスキーム」が開かれる。デザイナーとエンジニアリング両者の視点を持つ山中教授からは、両者をシームレスに（断続なく）つなぐマッチングスキームの実践と今後の展望について聞くことができる。

　デザインシンポジウム＜9月24日(火)＞では、デザイナーと共同で商品開発に取り組み、置時計や掛時計、アイスクリームスプーンなどのヒット商品を生み出してきた(株)タカタレムノスの高田博代表取締役、プロダクトデザイナーらが、経営哲学やこれからのデザイナーとのマッチングなどについて語る。

　企業プレゼンテーション＜9月13日(金)・14日(土)＞には、出展企業6社＜中越レース工業(株)、北陸エステアール協同組合、(株)スギノマシン、中越パルプ工業(株)、新光硝子工業(株)、(株)能作＞が参加し、自社の商品や技術などについてプレゼンテーションを行う。

　展示会は入場無料。デザインセミナー・交流会、デザインシンポジウム、企業プレゼンテーションも参加無料だが、事前申し込みが必要。応募は9月5日(木)まで。申し込み・問い合わせは、富山県総合デザインセンターまで(TEL.0766-62-0510)。※詳細・申込書リンクhttp://www.toyamadesign.jp/shared/img/support_program/registration_form.pdf

　富山県総合デザインセンターでは、「首都圏のデザイナー、バイヤー、企業の方々に、センターの取組みや、デザイン性と機能性に優れた富山生まれの製品、県内企業の高いものづくりの技術を紹介します。一般の方も自由に見学できます。ぜひ、東京ミッドタウン・デザインハブの会場にお越しください」と話している。