昨夏公開されたアニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」の舞台のモデルになった上市町。町観光協会では、訪れたファンを案内するため、マップを手作りし、来訪の記念品として喜ばれている。2月11日(月・祝)開催の「剱岳雪のフェスティバル」では、映画の登場人物に仮装する「なりきりコンテスト」や、県内ゆるキャラが集合する「ご当地きゃらグランプリ2013in上市」も開催される。

●家のモデルになった古民家案内マップ、人気

　昨夏公開されたアニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」の舞台のモデルになった上市町。町観光協会では、訪れたファンを案内するため、マップを手作りし、来訪の記念品として喜ばれている。2月11日(月・祝)開催の「剱岳雪のフェスティバル」では、映画の登場人物に仮装する「なりきりコンテスト」や、県内ゆるキャラが集合する「ご当地きゃらグランプリ2013in上市」も開催される。

　アニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」は、上市町出身の細田守監督が手掛けた作品。豊かな自然に恵まれた田舎の山里を舞台に、母・花、“おおかみこども”の姉・雪と、弟・雨の成長を描いている。“親と子”という普遍的なテーマと向き合った作品は、幅広い世代の人気を集め、全国で340万人の観客動員を達成した。主人公が都会から移住する田舎町は、上市町の里山がモデルだ。立山黒部アルペンルートの雄大な風景も随所に登場する。

　主人公の親子が暮らす家のモデルとなった上市町浅生(あそう)地区の古民家には昨年7月21日の映画公開以降、全国から4,000人以上が訪れ、“アニメの聖地”ともいえる場所になっている。古民家は同町大岩地区から約2km、徒歩30～40分ほどの山あいにある。手作りマップは、上市町中心部から大岩、浅生地区までの広域マップをはじめ、大岩から浅生地区までの写真による経路案内、古民家の外観や内部の写真が掲載されている(A4判カラー5枚つづり)。古民家は築120年ほどで緑の中に佇む姿は田舎の原風景を見る思い。破れた障子や格子戸、瓦屋根などはまさにアニメ映画の世界。映画が古民家をモデルにしているのがよくわかる。おおかみこどもが雪の中へジャンプした縁側、囲炉裏の灰をまき散らした部屋なども紹介されている。このほか、母・花が自転車で走った棚田や買い物をした小さな商店のモデル、花が最後に「しっかり生きて！」と雨を送り出した称名滝付近の写真、立山、みくりが池などの雄大な写真も見ごたえがある。
なお、古民家は現在、寒波、雪のため4月の雪解けまで“休眠”中だが、マップは上市町観光協会(富山地方鉄道上市駅構内)で配布中なので、上市町を訪れた際には、マップを手に映画のシーンに思いを馳せたい。
→上市町観光協会　http://www.kamiichi.jp

●熱々の鍋に、おおかみこどもの仮装を楽しんで

　2月11日(月・祝)、上市町役場前駐車場を会場に開催される「剱岳雪のフェスティバル」は、上市町の冬の一大交流イベント。今年で26回目を迎え、子どもから大人まで楽しめる企画が目白押しだ。「ぽっかぽか食の広場」では、特産の里芋を使った団子やきのこがいっぱいの「きのこ鍋」、野趣満点の「くま鍋」、「しし鍋」が登場する。友好姉妹都市、九十九里町(千葉県)の焼きはまぐり、イワシの丸干しなども味わえる。熱々の鍋に舌鼓を打ち、冷えた身体を温めよう。

　「おおかみこどもの雨と雪 なりきりコンテスト」(13:00～14:00)は、物語の舞台・上市町をPRするために企画されたイベント。映画を愛する方で、“どことなく似ている”というものから、“本格的な仮装”まで、登場人物の仮装者が出場(参加申込み締切り済)。当日は、事前の書類選考で通過した7組ほどがフェスティバル会場での最終審査に臨む。モデルとなった古民家に、昨年、オオカミの着ぐるみを持参する熱烈なアニメファンや、登場人物と似た衣装を着た親子連れが見られたことから、なりきりコンテストのアイデアが生まれたという。ちなみに“着ぐるみのオオカミ”は古民家の縁側で寛いだり、田園を歩いたりして、映画の世界を満喫したようだ。

　「ご当地きゃらグランプリ2013in上市」は、県内のゆるキャラを知ってほしいと企画された。県内自治体など16団体のキャラクターがエントリーし、インターネットによる事前投票で5位以内までがフェスティバルの本選に出場する。1月21日締め切りの結果、第1位「とみたん(富山信用金庫のキャラクター)」、第2位「メルギューくんと彼女のメルモモちゃん(小矢部市シンボルキャラクター)」、第3位「ヒスイ太郎くん(木曽義仲・巴と宮崎太郎あさひ塾のキャラクター)」、第4位「ムズムズくん(射水市のキャラクター)」、第5位「ミラたん(魚津市イメージキャラクター)」が出場を決めた。最終決選では、フェスティバル来場者による投票や、おしくらまんじゅう対決、じゃんけん対決などが行われ、グランプリが決定する。

　上市町観光協会では、「“おおかみこどものふるさと”として、上市町の魅力を知っていただければ幸いです。古民家は、近日来の寒波、雪のために“休眠”に入りました。古民家訪問は、4月の雪解けシーズンまでお待ちください。2月の剱岳雪のフェスティバルでは、野趣あふれた鍋をお楽しみください」と話している。

問い合わせ
●上市町観光協会
TEL.076-472-1515
FAX.050-3430-8261
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