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2010年 2月 24日 [ イベント ]
No.443-2:第9回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2009選抜東京展、開催
「第9回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2009選抜東京展」が2月26日(金)~3月14日(日)、東京ミッドタウン・デザインハブで開催される。受賞作品をはじめ、ノミネート作品などの入選作品、審査員作品を含め、約100点の選抜作品を展示。世界最新のポスターを鑑賞するひとときを。
●東京ミッドタウン・デザインハブで世界最新のポスターを
「第9回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2009選抜東京展」が2月26日(金)~3月14日(日)、東京ミッドタウン・デザインハブ(東京都港区赤坂・ミッドタウンタワー5階)で開催される。
世界ポスタートリエンナーレトヤマ(略称IPT)は、富山県立近代美術館が世界から最新のポスターデザインを公募し、審査・選抜展示する日本で唯一の国際公募のポスター展。初回の1985年から3年毎に開かれ、2009年で9回目を迎えた。ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ、ブルノ国際グラフィックデザインビエンナーレ、ラハティ国際ポスタービエンナーレ、メキシコ国際ポスタービエンナーレと並び、世界5大ポスター展の1つとして、世界各国のデザイン関係者らから高い評価を受けている。
第9回は、世界49の国・地域から過去最多の4,516点の応募があり、応募数では世界最大の国際公募のポスター展となった。応募作品の中からA部門(既に印刷発表されたもの)262点、B部門(未発表オリジナル制作)147点、合計409点が入選。さらにこの中から最高賞となるグランプリをはじめ、金賞、銀賞、銅賞、亀倉雄策国際賞が決定。2009年7月18日~9月27日の会期で、入選作品(409点)と審査員作品(23点)が県立近代美術館で展示されたほか、昨秋に魚津、高岡で県内巡回展も行われた。
東京ミッドタウン・デザインハブ特別展となる東京展(文化庁「地域文化芸術振興プラン」の一環)では、受賞作品をはじめ、ノミネート作品などの入選作品、審査員作品を含め、約100点の選抜作品が紹介される。東京ミッドタウン・デザインハブでは、デザインを通じて社会に働きかけようとする企業や教育機関、団体などを対象に展覧会企画を公募し、特別展を開催しており、東京展は第2回目の外部企画展となる。開館は11:00〜19:00で、期間中は無休。入場無料となっている。
●ポスターに込められたメッセージを感じてほしい
受賞作をいくつか紹介しよう。グランプリの「チューリッヒインテリアの美しいおもかげ」(ラルフ・シュライフォゲル:オランダ)は、スイス・チューリッヒの考古と歴史的建造物の修復保存事業50周年を記念して実施されたインテリアについての展覧会告知のポスター。うねるようなモザイク模様が壁紙やフローリングを思わせる作品で、そのなかに時空を超えて浮かび上がる白と黒のタイトル貼りのような文字が印象的だ。
金賞の「私たちと同じ人、ただダウン症候群なだけ」(アラン・ル・ケルネク:フランス)は、人権擁護のメッセージポスター。大きな黒い円が女性の顔を覆っており、他人を見るときに無意識にフィルターをかけてしまう自分に気づかされる作品。同じく金賞の「Little Family Tree」(軍司匡寛:日本)は作者が運営し、アニメーションやモーショングラフィックを配信するウェブサイトのイメージポスター。木の切り株や木馬を思わせる不思議なイラストレーションで構成されている。
銀賞は3点で、展覧会告知ポスター「パウル・クレー」(永井裕明:日本)は、砂浜に針金を使ってパウル・クレーの名前を表現し、彼のドローイングのように見せている。「美しい外観 偽か正か」(バ−ロック:オランダ)は、コラージュしたジューサーミキサーや野菜、キノコの写真とラフなイラストが印象的。「ヘンリク・トマシェフスキへのオマージュ」(ヴィエスワフ・ロソハ:ポーランド)は、ポーランドポスター界の巨匠・トマシェフスキの肖像をモチーフに詩的空間を表現している。
銅賞には、カラフルでユーモラスなタイポグラフィーを生かしたミュージカルポスター「Grease」(佐野研二郎+遠藤祐子:日本)、雲の中の目が印象的な「ピエール・メンデルのオペラポスター」(ピエール・メンデル:アメリカ)、日本の伝統的な家紋や書の造形を生かした「大ずもう」(衛藤隆弘:日本)など、10作品が選ばれている。
富山県立近代美術館では、「ポスターは“時代を映す鏡”と言われる。世界各国のポスターの現況に触れていただき、その優れたデザイン性、世界の多彩で個性豊かなイメージ、独創的なアイデア、そしてポスターに込められたメッセージを感じてほしい」と話している。
問い合わせ
●富山県立近代美術館
TEL.076-421-7111
FAX.076-422-5996
http://www.pref.toyama.jp/branches/3042/3042.htm