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2008年 7月 9日 [ イベント ]
No.360-1:利賀フェス、8月開催! 「SCOT倶楽部」会員募集中!!
「利賀フェスティバル(SCOTサマー・シーズン)2008」が8月9日(土)~31日(日)、南砺市利賀村にある利賀芸術公園を会場に開催される。利賀を本拠地に今年劇団活動を再開した新生SCOTにとって、初めての利賀フェスとなる。「世界の果てからこんにちは」、「サド侯爵夫人」など、鈴木氏演出の4つの作品を一挙上演。劇団SCOTを応援する「SCOT倶楽部」の会員も募集中!
●利賀の舞台芸術の魅力を世界へ発信
「利賀フェスティバル(SCOTサマー・シーズン)2008」が8月9日(土)~31日(日)、南砺市利賀村にある利賀芸術公園を会場に開催される。利賀を本拠地に今年劇団活動を再開した新生SCOT(SUZUKI COMPANY OF TOGA、主宰:鈴木忠志氏)にとって、初めての利賀フェスティバルとなる。
劇団SCOTは1976年、東京から利賀へ拠点を移して活動を開始。1982年の第1回世界演劇祭「利賀フェスティバル」開催などで世界の演劇関係者の注目を集め、その舞台となった利賀は「世界演劇の聖地」と呼ばれるようになった。その後、劇団は1999年の利賀フェスを最後に活動を休止していたが、今年、再び利賀を拠点に“新生SCOT”として活動を始めた。今後、劇団と主宰の鈴木忠志氏は、利賀芸術公園を中心に、利賀の優れた芸術空間の中で、新しい舞台芸術の創造に取り組み、利賀の舞台芸術の魅力を世界に発信する活動を行っていく考えだ。
活動再開の記念すべき舞台となる今年の利賀フェス。鈴木氏演出の4つの作品<「世界の果てからこんにちは」、「シラノ・ド・ベルジュラック」、「エレクトラ」、「サド侯爵夫人」>が一挙に上演される。
利賀フェスが生んだ最高傑作といわれる「世界の果てからこんにちは」は、壮大な仕掛け花火や打ち上げ花火が野外劇場を彩る作品で、花火の閃光の先に日本人が忘れてはならない過去の姿が浮かび上がる。大掛かりな演出のため、利賀でしか見ることができない。
「シラノ・ド・ベルジュラック」は、剣客詩人シラノ(喬三)の成就されない純愛を描いた作品。10月に中国で開催される世界演劇祭のオープニング上演を前に利賀で上演される。ロシア・タガンカ劇場の俳優たちで演じられる「エレクトラ」は、病院を舞台に、家族に巣くう復讐の連鎖を描く。「サド侯爵夫人」は、三島戯曲の本質がこれほど見事に結実した舞台はないと評された鈴木演出の最新作。18世紀のフランス貴族・サド侯爵をめぐって渦巻く女たちの情念と生き方の対立がどのように表現されるか楽しみだ。
このほか、招待劇団の作品として、劇団テンユ(ロシア)の「変わる影-メタモルフォーゼ」(演出:イリヤ・エぺルバウム)、ファットーレK(イタリア)の「ロナルド・マクドナルドの物語」(演出:ジョルジオB.コルセッティ)、鳥の劇場(日本)の「ヘッダ・ガブラー」(演出:中島諒人)、Power Doll Engine(日本)の「令嬢ジュリー」(演出:億土 点)が上演される。なかでもユニークなのが、「変わる影-メタモルフォーゼ」。影絵とグラフィックデザインの技法を組み合わせた奇想天外な舞台が、鑑賞者を幻想の世界へと誘ってくれるだろう。
●SCOT倶楽部、会員募集!
連続シンポジウム「現在をどう見るか」では、21世紀における「地域社会」のあるべき姿と、大きな社会変動期に突入したといわれる今日の世界の状況を、経済人や舞台芸術家ら各界の識者を迎えて徹底討議。23日(土)は柳仁村氏(韓国・文化体育観光部長官)と鈴木忠志氏、24日(日)は高木繁雄氏(北陸銀行頭取)、大澤真幸氏(京都大学教授・社会学)、水野和夫氏(三菱UFJ証券チーフ・エコノミスト)、31日(日)は石井隆一知事、大久保滿男氏(日本歯科医師会会長)、鈴木氏が参加する。
このほか、「利賀サマー・アーツ・プログラム2008」<7月26日(土)~9月15日(月・祝)>として、利賀演劇人コンクール、利賀演劇塾、高校生夏期演劇講習など、多彩な事業が予定されている。なかでも注目したいのが、これまでの利賀演出家コンクールから内容を一新した利賀演劇人コンクール。受賞対象を演出家のみとしていたものから、照明、衣装など舞台創造を担う各部門全体へ広げたことが特徴で、それぞれの力量を競い合う新しいコンクールとして期待が高まっている。
なお、劇団SCOTの活動を応援し、その舞台に親しむ人々の輪を広げることを目的に「SCOT倶楽部」が発足したことも話題だ。現在会員を募集しており、会員には8月9日(土)の「シラノ・ド・ベルジュラック」会員貸切公演や利賀演劇人コンクールへの招待、劇団員との交流パーティへの招待といった特典が付いている。A(年会費30,000円)、B(年会費10,000円)、C(年会費5,000円)のコースが設けられており、それぞれのコースに応じた特典が用意されている。過疎の山村を「世界の利賀」にした劇団SCOT。この活動を応援し、富山、日本、世界の財産として育んでいきたい。
問い合わせ
「利賀フェスティバル2008の公演スケジュール・チケット」について
●(財)舞台芸術財団演劇人会議・利賀事務所
TEL.0763-68-2356
FAX.0763-68-2912
http://www.jpaf.or.jp/
「SCOT倶楽部」について
●SCOT倶楽部事務局(利賀芸術公園内)
TEL.0763-68-2028
FAX0763-68-2926
http://www1.tst.ne.jp/togapk/scotclub/