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2006年 9月 13日 [ イベント ]

No.265-1:「万葉と舞楽の世界」に浸る芸術の秋


 古城の森に響く新しい音楽会「万葉と舞楽の世界」が10月7日(土)〜8日(日)、高岡市民会館で開催される。ワークショップ「雅楽に親しむ」、「高岡文化サミット by Geibun」、本公演「万葉と舞楽の世界〜みなぎる天平のリズムと色彩〜」などのプログラムが企画されている。雅な世界と新しい文化の融合を体感したい。

▲「洋遊会」による雅楽

●天に響く、地に刻む。時空を舞い、未来へ

 古城の森に響く新しい音楽会「万葉と舞楽の世界」が10月7日(土)〜8日(日)、高岡市民会館で開催される。「万葉集」や「雅楽」などの関わりを含め、凝縮された日本文化を地域文化としてもつ高岡。昨秋、高岡市と福岡町の合併による新・高岡市誕生、高岡短期大学から富山大学芸術文化学部への移行など、エポックメーキングともいえる大きなうねりが起きており、新しい地域文化の創造と交流の場の発信を目指して「万葉と舞楽の世界」が企画された。

 7日(土)には、ワークショップ「雅楽に親しむ」と、「高岡文化サミット by Geibun」が行われる。もともと中国で成立し、形を変えながらアジアの多様な地域に伝わり、日本では宮廷音楽として知られてきた雅楽。「雅楽に親しむ」では、145年の歴史をもつ高岡市福岡町の雅楽団体「洋遊会(ようゆうかい)」のメンバーが、雅楽器演奏体験、雅楽講話などを通して雅楽のもつ魅力を紹介する。子どもから大人まで気軽に雅楽に親しめるメニューが予定されているので参加したい(参加者募集中)。

 「高岡文化サミット by Geibun」は、高岡市立千鳥丘小学校5年生4人が舞を演じる童舞公演「迦陵頻(かりょうびん)」、ヨーロッパを中心に海外公演を積極的に展開する「ダンスカンパニーノマド〜s」の現代舞踊と「洋遊会」による雅楽のコラボレーション「響 The hallway echoed with his footsteps」、国際文化フォーラム「地域文化と世界」の3構成となっている。富山大学芸術文化学部・伊東順二教授をコーディネーターに開催される国際文化フォーラムでは、フランスとスペイン大使館の文化担当官らをパネリストに迎え、地域文化の活性化とその新しい発信方法などについて雅楽の舞台で語り合う。いずれも観覧・入場無料となっている。         

●「東京楽所」と「洋遊会」のコラボレーション

 10月8日(日)には、本公演「万葉と舞楽の世界〜みなぎる天平のリズムと色彩〜」が大ホールで午後2時に開演する。宮内庁式部職楽部楽師を中心に結成する雅楽演奏団体の最高峰「東京楽所」と、「洋遊会」による本格的な雅楽公演で、陪艫(ばいろ)、人長舞(にんじょうのまい)、狛桙(こまほこ)、蘭陵王(らんりょうおう)の曲目が披露される。出演者による雅楽や万葉を楽しく紹介するコーナーが設けられるなど、美しい色彩とリズムで描かれた雅な世界が堪能できる。

 7日〜8日の両日、芸術文化学部の学生が制作した光の花道が登場するのも楽しみだ。会館の広場とステージを結ぶ空間構成で、各出演者がどのように演出に利用するか期待が高まる。なお、本公演の入場料は1階指定席3,000円、2階自由席2,000円、2階学生席1,000円(当日各500円増)。高岡市民会館をはじめ、県内プレイガイド、アーツ・ナビなどで発売中。

 万葉のふるさと高岡にちなみ、10月6日(金)〜8日(日)に開催される「高岡万葉まつり・第17回万葉集全二十巻朗唱の会」にも注目したい。高岡古城公園のお濠に浮かぶ中の島特設水上舞台を会場に、2,000人を超える参加者が万葉集全二十巻4,516首を連続三昼夜にわたってリレー方式で朗唱するもの。水面に幻想的に揺れる舞台、万葉風の衣装、声高らかな朗唱など見ごたえ、聞きごたえたっぷりだ。秋風に誘われて、万葉の故地・高岡を旅してみたい。


▲「ダンスカンパニーノマド〜s」の現代舞踊


問い合わせ
<「万葉と舞楽の世界」について>
●高岡市民会館
TEL.0766-20-1560
FAX.0766-20-1562
http://www.shimin-kaikan.com/

<「高岡万葉まつり・第17回万葉集全二十巻朗唱の会」について>
●高岡市商業観光課
TEL.0766-20-1301
FAX.0766-20-1496
http://www.city.takaoka.toyama.jp/

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