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2001年 9月 5日 [ イベント ]

No.078-1:三昼夜にわたり、万葉集全20巻4,516首を朗唱する一大ページェント


●万葉のふるさとづくりに取り組む

 「玉くしげ二上山に鳴く鳥の声の恋しき時は来にけり」 —— 10月5日〜7日、万葉集全20巻4,516首を三昼夜にわたって歌い継ぐ「万葉集全20巻朗唱の会」が、富山県高岡市・古城公園で開催される。 高岡市は、万葉の歌人大伴家持が越中国守として5年間(746〜751)を過ごし、数多くの優れた歌を残した“万葉ゆかりの地”。万葉集4,516首のうち、家持の歌は479首で、そのうちの220余首が越中で詠まれたとされる。優美な二上山、海上に浮かぶ立山連峰、白砂と緑の松林が続く海岸線など、豊かな自然環境のなかで暮らした越中時代は、家持の生涯において最も精彩があったとされる時期で、独創的な歌の境地を作り上げた時代ともいわれている。高岡市では、万葉集をテーマにした高岡万葉歴史館の開館をはじめ、高岡万葉まつりのイベントを毎年実施するなど、万葉のふるさとづくりに取り組んでいる。万葉まつりのメインイベントが、今年12回目を迎える「万葉集全20巻朗唱の会」である。9月5日午前11時34分から7日午後7時45分までの三昼夜にわたり、万葉集全20巻4,516首が、2,200人を超える参加者でリレー方式によって連続朗唱される。


●中の島特設水上舞台と古城の森に歌がこだまする

 万葉集全20巻朗唱の会には、子どもからシニア世代まで、毎年全国から参加者(6月から一般公募)があり、回を重ねるごとに盛り上がりを見せている。朗唱歌は一人あたり3〜4首で、百人一首調、詩吟調、朗読調、歌曲調と朗唱の調子は各人、各グループさまざま。歌にそれぞれの思いを込めながら高らかに朗唱していく。  
朗唱者の立つステージは、二代加賀藩主前田利長が築いた高岡城の濠に特設された水上の浮き舞台。日中は緑の森を背後にしたがえ、夜間はライトに照らされて、幻想的に浮かび上がる。
万葉風の衣装を身に纏った朗唱者らの姿が印象深く、濠の水面に映えるかがり火と虫の鳴き声が、観衆を遠く万葉の時代へと誘ってくれる。なお、高岡万葉まつりでは、万葉集全20巻朗唱の会のほか、全国万葉短歌大会、「わたしたちが書く越中万葉歌」作品展、大伴家持卿顕彰祭など、趣向を凝らした多彩なイベントが繰り広げられる。今秋、高岡市で万葉の世界にひたってみてはいかがだろうか。




問い合わせ
●高岡万葉まつり実行委員会事務局
電話(0766)20-1301

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