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2002年 11月 13日 [ イベント ]

No.105-1:海と定置網でつなぐ、世界と未来


●環境に優しい定置網を世界にアピール

 「世界定置網サミットin氷見」が11月23日から26日まで、定置網漁発祥の地、富山県氷見市(会場:氷見市民会館ほか)で開催される。サミットにはスペイン、コスタリカなど30以上の国と地域の漁業関係者が参加。環境に優しい定置網を活かした新時代の漁業のあり方を氷見から世界にアピールする。
 初日23日は、国際連合食糧農業機関水産局長の野村一郎氏が「世界の食糧問題と漁業の役割」、国際海洋法研究所前事務局長のグンナ・クーレンバーグ氏が「海洋環境の保全」について基調講演。続いて、氷見市が昨年交流団を派遣し定置網漁法の指導を行ったコスタリカから、導入の事例が報告される。最後のパネルディスカッションでは、定置網先進国スペイン、未実施国ケニアの代表らが、「21世紀の地球社会に求められる定置網漁業のすがた」について話し合う。
 24日以降は、定置網漁の視察、食文化交流会、「定置網を通じた地域振興と国際協力」をテーマとしたセッションなどが催される。なかでも注目したいのが、魚のおいしい食べ方を体験できる食文化交流会。和食の料理人・道場六三郎氏の料理コーナーや世界の魚料理、富山県産品の紹介など、見て味わって楽しめるコーナーが設けられる予定だ。

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●約400年の歴史を誇る氷見の定置網

 このところの寒冷前線の到来とともに、氷見沖ではブリの初水揚げがあり、12月以降のブリ漁に期待が高まっている。ブリを水揚げする定置網は、約400 年前氷見で始まり、改良が重ねられ発展をとげてきた。魚群を追いかけるのではなく、魚群が網に入るのを待ち、魚をなるべく傷つけずに生きたまま水揚げできるのが特長。漁獲されるのは来遊する1〜2割程度といわれ、限りある水産資源を持続的に利用でき、まさに環境に優しい漁法である。
 氷見市は一昨年、この定置網を活かした国際協力や漁業の活性化を図る「氷見定置網トレーニングプログラム」を開始。今回のサミットは、その集大成として開催するもの。漁業関係者はもちろんだが、一般の方々の聴講、イベント参加も受け付けている。

問い合わせ
●氷見定置網トレーニングプログラム実行委員会事務局
TEL 0766-74-8101

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