●前夜祭でおわら踊りを学び、輪踊りへ

　情緒あふれる唄と踊りで全国に知られる「越中八尾おわら風の盆」。今年も9月1日(水)〜3日(金)の開催に向け、熱気が高まっている。八尾町の中心市街地では、本番を前に8月20日(金)から前夜祭が始まっており、連日大勢の観光客で賑わいを見せている。
この前夜祭は、県民謡おわら保存会支部のある同町の11町内(11支部)がそれぞれ1日ずつを担当し、30日(月)までの11日間、午後8時から10時までの2時間にわたってそれぞれの各町内で町流しや輪踊りを披露するもの。今後、25日(水)/西町、26日(木)/鏡町、27日(金)/天満町、28日 (土)/東新町、西新町、29日(日)/東町、30日(月)/下新町で開催が予定されている。(土曜・29日を除く日曜は2町内で開催、雨天中止)
　また、同町の曳山展示館(八尾観光会館)のホールでは、前夜祭期間中の毎晩午後6時30分から8時まで、風の盆ビデオの上映やおわら踊り方が解説されるほか、ステージではおわら踊りが披露披露されている。500席限定で入場料は一人1,500円。曳山展示館に展示中の豪華絢爛な八尾曳山が観賞できる点も魅力だ。
　ホールでおわら踊りを学んだ後は、踊り開催の町内へ。輪踊りには観光客も参加できるので、列に入って踊りを満喫してみたい。八尾の人たちの美しい所作を間近に見ながらの踊りのひとときは、旅の思い出を一層深めてくれるだろう。


●「いきいき富山館」で「越中八尾おわら風の盆フェア」開催中

　9 月1日(水)〜3日(金)のおわら風の盆本番。1日(水)と2日(木)は、午後3時から午後11時まで、3日(金)は午後7時から午後11時まで、11町内(11支部)の踊り場で輪踊り、通りでの町流しが行われる(雨天中止)。ぼんぼりの灯がほのかに映える坂道を、胡弓、三味線、太鼓を奏でる地方(ぢかた)、唄い手、囃子方、踊り手がゆっくりと進む姿は美しく、八尾の町並みにしっとりと溶け込む。風がささやくような哀調を帯びた胡弓の音色、熟練の唄声も心に深く染み渡る。町内ごとに異なる踊り手の浴衣の色・模様、法被の色・紋などを見比べてみるのもおわら風の盆を楽しむポイントといえる。
　昨年は、全国から3日間で合計23万人の人出があったことから、今年も混雑が予想される。フラッシュ撮影禁止など、観賞のルールを守って気持ちよく観賞したい。
　なお、東京・JR有楽町駅前の東京交通会館地下1階にある富山県のアンテナショップ「いきいき富山館」では、9月13日(月)まで「越中八尾おわら風の盆フェア」を開催中だ。手漉き和紙で制作された、おわら人形やしおりをはじめ、おわら踊りの風情漂う編み笠、絵はがき、Ｔシャツ、八尾の酒蔵直送の地酒、おわらの唄や演奏を収録したCD、踊りや風の盆の様子を映像に収めたビデオやDVD、写真集など、おわら風の盆に関連した商品を多数そろえている。富山まで足をのばせない方も、おわらの風情にたっぷりと浸ってほしい。




問い合わせ
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