首都圏での富山の地酒の販路拡大を目指し、「富山の酒フェア」が3月22日(水)〜24日(金)、東京・有楽町のふるさと情報プラザで開催される。富山県酒造組合に加盟する12の蔵元が参加し、試飲・販売を行う。シロエビの昆布じめやホタルイカの沖漬などの酒の肴、ガラスや錫(すず)製の酒器の販売もある。

●12蔵元の自慢の酒が集合
　首都圏での富山の地酒の販路拡大を目指し、「富山の酒フェア」が3月22日(水)〜24日(金)、東京・有楽町のふるさと情報プラザで開催される。富山県酒造組合が主催し、県のアンテナショップ・いきいき富山館が企画運営を担当する。同フェアには酒造組合に加盟する24の蔵元のうち、半数の12の蔵元が参加する。首都圏で富山の蔵元が多数結集したＰＲ活動を行うのは初めてで、富山の酒の魅力を発信する絶好の機会と関係者は期待している。

　会場では、12の蔵元の代表的な銘柄(黒部峡、幻の瀧、銀盤、北洋、満寿泉、富美菊、よしのとも、曙、勝駒、若鶴、成政、三笑楽)が試飲・販売される。大吟醸や純米吟醸、本醸造など、蔵元の自慢の酒がずらりと並び、酒のいい香りが鼻腔を刺激するだろう。濃醇な辛口、すっきりとした端麗辛口、やさしい香りとコクのある飲み口、風味豊かで米の旨みが冴える酒、麹の香りが立ち上る酒など、蔵元それぞれに特徴があり、飲み比べながら、好みの味を選ぶのも楽しい。

　富山の美酒を育むのが、黒部川や庄川などの豊富で良質な伏流水、酒蔵の温度を一定に保ってくれる雪、山田錦・五百万石といった酒造好適米だ。特に今冬は大雪に見舞われたことで、極寒の仕込みにふさわしい、力強い酒ができたという声も聞かれる。この季節の新酒ならではの若々しい風味、喉ごしのよさなども満喫したい。来場者は試飲グラス(100円)を買えば、各銘柄を味わうことができる。

　シロエビの昆布じめやホタルイカの沖漬などの酒の肴のほか、富山ガラス工房制作のガラスの酒器や高岡の銅器メーカー・能作の錫製のぐい呑み、片口などが販売されるのも楽しみだ。来場者にはチューリップの切り花のプレゼントなども企画されている。

　いきいき館では「富山の酒のブランド力を高め、ファンを増やしていきたいですね。この機会に、地酒で富山めぐりをお楽しみください。また、いきいき富山館では常時、地酒を取り揃えています」と話している。杜氏や蔵人たちの熟練の技、酒造りにかける熱き思いもうまい酒を育てている。富山の豊かな自然に思いを馳せ、造り手の思いを感じながら美酒に酔いしれてみたい。

●富山の魚料理を味わいながら、今宵一献
　富山の地酒とともに富山の食材を使った料理を味わいたいと思っている方には、「五万石東京店」(渋谷区千駄ケ谷1-31-11)と「昆布とり(こぶとり)」(目黒区上目黒4-10-1)をおすすめしたい。

　五万石といえば、富山を代表する割烹料理の名店。富山湾の魚介、山、川、野の旬の素材を生かした逸品が食通をうならせている。東京店では、富山湾の獲れたての魚介を活きのいいままに富山から毎日空輸。調理や飲料に使用する水、コシヒカリなどもすべて富山から運んでいるというから驚きだ。富山の地酒は、若鶴や銀盤、立山、満寿泉、三笑楽など7〜8種。熱燗に適した酒、冷酒に適した酒などを見極めながら提供している。

　「寒ブリの料理はそろそろ終盤。これからは、ホタルイカやサヨリなど、春の魚の本番を迎えます。ホタルイカの刺身、しゃぶしゃぶ、石焼き、沖漬を肴に、富山の地酒を味わっていただきたいですね。また山菜の天ぷらや氷見牛石焼きなどもぜひご賞味ください」と五万石東京店では話す。

　昆布とりでは、氷見産の魚介を使った昆布じめや刺身、あんこう鍋をはじめ、かまぼこ、いかの黒造り、甘塩するめ・ゲンゲの干し物、ばい貝など、富山ゆかりの味が手頃な料金で楽しめる。富山の地酒は、満寿泉やよしのとも、若鶴、三笑楽、勝駒、風の盆など5〜6種を揃えている。

　「いい水で仕込まれるのでしょうか、富山の酒は飲みやすく、後味もよいので、お客様には冷酒をおすすめしています。これからの季節、富山湾のホタルイカやシロエビを楽しみにしている方も多いですね。両親が富山県出身ということで、私自身も年に数回は仕入れでうかがっています」とご主人。富山の名物を味わってもらおうと、ますの寿しを日替わりで1日2種揃えているほか、砺波産の大門素麺もメニューにのせている。富山の地酒を堪能したあとは、ますの寿しや大門素麺で締めくくってみたい。




問い合わせ
●いきいき富山館
TEL.03-3231-5032
FAX.03-3287-1722
http://www.toyamakan.com/

●富山県酒造組合
TEL.076-425-1851
FAX.076-425-1857
http://www.toyama-sake.or.jp/

●五万石東京店
TEL.03-5775-7139
フリーダイヤル.0120-50592-3
http://www.gomangoku.co.jp/tokyo/

●昆布とり
TEL.03-3712-1039
http://kobu.nakame.org/