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2021年 1月 13日 [ トピックス ]
No.983:映画『大コメ騒動』、『おもいで写眞』―富山ロケ話題作、続々上映
●おかかたちの富山弁炸裂! 今も昔も、女性の活躍が社会を変える!
米価が天井知らずに上がり続ける中、富山の貧しい漁師町で起こった“米騒動”。井戸端会議から社会を変えた、日本の女性が初めて起こした市民活動ともいわれる。映画『大コメ騒動』(配給:ラビットハウス、エレファントハウス)は、この“米騒動”の史実に基づき、力強く生き抜くおかか(女房)たちの姿を描いた痛快エンタテインメントだ。
監督は、大ヒット作『超高速!参勤交代』で第38回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した本木克英監督。富山県ロケ作品『釣りバカ日誌13 ハマちゃん危機一髪!』や『鴨川ホルモー』、『空飛ぶタイヤ』、『居眠り磐音』など数々の話題作を手がけてきた。『大コメ騒動』は、監督自身が長年に渡り温めてきた題材“米騒動”を、脚本制作に約3年かけて実現した渾身の作だ。
主人公・松浦いと役を演じるのは、井上真央さん。『八日目の蟬』で第35回アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した実力派女優。本作では、聡明だが引っ込み思案な女性の役だが、さまざまな女性の身上に接し、追いつめられる中で諦めるばかりでは何も変わらないと自覚し、やがて騒動を引っ張っていく存在となる。真っ黒に日焼けし、頬がそげるほど痩せた容姿だが、女性としての内面の美しさを滲ませる。
富山県出身の俳優たちにも注目!おかかたちのリーダー・清んさのおばば役に室井滋さん、ストーリーテラーとなる富山日報の記者・尾上公作役に立川志の輔さん、米問屋の女将・鷲田とみ役に左時枝さん、とみの妹・きみ役の柴田理恵さん、活動家役の西村まさ彦さん、警察署長・熊澤剛史役の内浦純一さんが集結した。また、いとの姑・松浦タキ役の夏木マリさん、いとの夫・利夫役に三浦貴大さん、大地主・街の権力者の黒岩仙太郎役に石橋蓮司さんら俳優陣が脇を固める。
富山県ロケーションオフィス(富山県観光振興室内)が撮影支援した県内ロケは、2019年10月26日から10月31日までの6日間行われた。短期間の撮影スケジュール、地元エキストラの募集、早朝の撮影、海岸の清掃など、なにかと大変だったようだ。
騒動を全国に報道した大阪の新聞社の外観に「富山県庁」、おかかたちが米の積み出しを阻止するシーンに「岩瀬浜海岸」、大地主の豪邸として「北前船廻船問屋 森家」、町役場の外観に「竹内源造記念館」、薬問屋として「旧宮崎酒造」、警察署及び留置所として「魚津水産」など、富山県内(富山市、魚津市、滑川市、射水市)で撮影が行われた後、松竹京都撮影所などでも撮影された。
ストーリーを紹介しよう。時は大正7年、富山の貧しい漁師町。3人の子を持つ“おかか”であり、米俵を浜へと担ぎ運ぶ女仲仕として働く松浦いと(井上真央)は、17歳で漁師の利夫(三浦貴大)のもとへ嫁いできた。幼い頃から勉強が得意で聡明ないとは、はまのおかかたちからの人望も厚かった。小さな漁師町で暮らすおかかたちは、家事、育児、そして、それぞれの仕事をしながら、夫のために毎日一升のコメを詰めた弁当を作り、漁へと送り出している。「コメを旅に出すなー!」。ある日、高騰するコメの価格に頭を悩ませていたおかかたちは、リーダー的存在である清んさのおばば(室井滋)とともにコメの積み出し阻止を試みるも、失敗に終わる。その騒動は地元の新聞記者により「細民海岸に喧噪す」と報じられ、またそれを見た大阪の新聞社は陳情するおかかたちを“女一揆”として大きく書き立て、騒動は全国へと広まっていく。そして、ある事故をきっかけに我慢の限界にきたおかかたちは、さらなる行動に出るが――。
昨年12月15日、東京でプレミアム試写会が行われ、駆け付けた新田八朗富山県知事が富山米の新品種「富富富(ふふふ)」を本木監督に贈った。新田知事は「富山出身の俳優さんがたくさん出演されています。富山には美しい場所、おいしいものがたくさんあります。新型コロナが落ち着いたら、ぜひ富山に来てください」とアピールした。
映画のPRとして、ロケ地マップ6万部を作成し、県内の劇場や観光施設、日本橋とやま館などで配布。Web版は県観光公式サイト「とやま観光ナビ」からダウンロードできる。
また、東京(1/18~24)、大阪、京都(いずれも1/11~24)のJR駅で、映画『大コメ騒動』と富山県の観光をデジタルサイネージでPR。東京の日本橋とやま館、富山県庁正面玄関、高志の国文学館、富山きときと空港などでは現在、パネル展を開催している。
●未来さえも輝かせる「魔法のような写真」
映画『おもいで写眞』(配給:イオンエンターテイメント)は、『おと・な・り』、『君に届け』、『ユリゴコロ』、『ごっこ』などの作品で人間の心の機微をすくい取り、高く評価されてきた熊澤尚人監督作品。自作の小説『おもいで写眞』(幻冬舎文庫)を映画化したもので、今の時代にこそ必要な世代を越えた人と人との触れ合いをオリジナル脚本で描く。
主演は女優の深川麻衣さん。『パンとバスと2度目のハツコイ』で第10回TAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞し、その後も『愛なんだ』、『空母いぶき』、ドラマではNHK連続テレビ小説「まんぷく」、「まだ結婚できない男」など話題作への出演が続く。
共演は、高良健吾さんのほか、香里奈さん、井浦新さんなどの実力者が揃い、さらに古谷一行さん、吉行和子さんなど日本を代表する俳優陣が出演している。
撮影は、富山県及び県内各市の協力のもと、オール富山ロケで行われた。主人公の実家・元写真館、「おとさら写真スタジオ」として登場する金屋町金属工芸工房 かんか(高岡市)をはじめ、太閤山団地(射水市)、八尾町(富山市)、魚津漁港(魚津市)、二上山展望台(高岡市)、内川(射水市)など県内各地でどんな映像が撮られているか楽しみだ。
深川麻衣さんは富山での撮影について「撮影時は富山の皆さまに大変お世話になりました。ありがとうございました。富山での思い出といえば何といっても“美味しい食べ物”です。とくにお魚が美味しくて、毎日、富山の食べ物がパワーの源となっていました」と撮影時を振り返る。
ストーリーを紹介しよう。東京でメイクアップアーティストを志す音更結子(深川麻衣)は、メイクの仕事をしながら美容部員として働いていたが、嘘が嫌いで頑固な性格が災いし、仕事をクビになってしまう。そんな結子に追い打ちをかけるように、大切な祖母が亡くなったと知らせが…。幼い頃、自分を捨てた母の代わりに自分を育ててくれた祖母を、一人寂しく死なせてしまった後悔に苛まれる結子。夢も大切な人も失った結子は、故郷へ戻ることを決める。ある日、結子は幼なじみで役所に勤める星野一郎(高良健吾)から、老人向けに「遺影」撮影の仕事をしてみないかと誘われる。写真館を営んでいた祖母の遺影がピンボケ写真だったことを悔やんでいた結子は、その仕事を引き受ける。最初は、縁起が悪いと敬遠され、なかなか老人たちに受け入れられない結子だが、一人暮らしの老人、山岸和子(吉行和子)との出会いをきっかけに、「遺影」撮影ではなく、それぞれの思い出溢れる場所で写真を撮る「おもいで写真」を撮り始める。結子は老人たちとふれあう中で、次第に赦しの意味を知り、人生の意味を見出していく…。
映画のPRとして、こちらもロケ地マップの作成、配布のほか、「おもいで写眞」のタイトルにちなんだパネル展やイベントなどが予定されている。
富山県ロケーションオフィスでは、「初春は、映画『大コメ騒動』、『おもいで写眞』と、富山が舞台となった作品の上映が続きます。新型コロナウイルス感染対策に注意して、富山の美しい風景や富山弁などをお楽しみください」と話している。
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●富山県ロケーションオフィス
TEL.076-444-6789
FAX.076-444-4404
http://www.location-toyama.jp/