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2022年 7月 20日 [ トピックス ]
No.1051:富山出身&在住監督が初メガホン!オール富山ロケ映画「幻の蛍」の舞台裏を聞いた
●県出身の若手が躍動する “オール富山ロケ”映画
「幻の蛍」は、富山商業高校卒業後に入社した「合同会社コトリ」でTVCMなど多くの企画演出に携わる伊林侑香さんが初めて映画監督を務めた長編劇映画。「第33回フジテレビヤングシナリオ大賞」で佳作を受賞した伊吹一氏のオリジナル脚本を、全編オール富山ロケで映像化させた意欲作だ。主人公・中川かなた役には野岸紅ノ葉さん、その妹役には池田埜々耶さんが抜擢され、県在住の彼女らメインキャストの脇は、岩井堂聖子さん、菊池亜希子さん、吉沢悠さん、椿原愛さん(富山出身)ら実力派キャストが固める。そして、新人監督と新人俳優の化学反応により、雄大な自然に調和した瑞々しい青春映画が生まれた。
●ロケ地として溢れる魅力を、県もバックアップ
この映画の公開を受け、今回取材を申し込んだ先は、監督でもキャストでもない“裏方”、「富山県ロケーションオフィス」だ。富山県観光振興室直属の「富山県ロケーションオフィス」では、富山を映画やドラマなど映像作品の「舞台」に活用することで、その魅力を余すことなく世に発信しようと、ロケ候補地の情報提供からブッキング、ロケハン、撮影の立ち会いなどを行う「フィルムコミッション」の役割を担っている。設立は、北陸新幹線開業を控え、観光課(当時)の役割が大幅に拡大した2011年で、富山を舞台にした映画は多く制作されたが、「ここまで(富山に)根付いた作品はこの10年を振り返っても記憶にないですね。」と担当者は語る。
●オール富山だからこそ、原風景を丁寧に映像化
“富山に根付いた”について詳しく聞くと、「富山ありきの作品だからこそ、ロケーション上のフィクションが介在していないんです。」と担当者。例えばバス停や建物などだ。通常の映画作品では、作品の世界観に準じた架空の名称に掲げ直されたりするが、県が直々にロケーションを確定、手続きなどの手配を完結していることもあり、名称などはそのままで、「県民が自身の原風景を重ねやすい」作品になっているそう。また、撮影期間が2021年の8月から10月なので天候の弊害もあったが、県が手配したロケ地の対応についても、富山のクリエイター、キャストと調整しながら「柔軟に行えた」そうで、“オール富山”だからこそ実現した“作り込み”にも「注目してほしい」とのことだ。本来の「窓口」としての役割を越え、一歩踏み込んで関わった映画作りへの思い入れもひとしおで、満席となった舞台挨拶で姉妹役の二人の成長を目の当たりにした担当者は「県民のバックアップの重みを感じました。」と語る。
●富山ロケ作品の代表作、ぜひあなたのイチオシに
新幹線開業以降は売れっ子俳優も“日帰り可”な環境となったことで、映像業界での富山需要が高まり続けているという。「富山県ロケーションオフィス」は既に公開予定の別作品にも携わっており、担当者は「引き続き富山のPRに努めます!」と力強く宣言。これからますますの躍進が期待される「幻の蛍」については、「富山にとって貴重な作品」と断言したうえで、「劇場で見て、ふるさとのよさ、家族の大切さを感じていただけたら…」と呼びかけた。
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●地方創生局 観光振興室フィルムコミッション担当
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