今年も2020年11月24日(火)から冬期運航＜2021年1月3日(日)まで＞がスタートした富岩水上ライン。富山市岩瀬地区18店舗と互いの利用促進や賑わい創出を図るため、相互連携協定を締結した。締結店で乗船券を提示すると各店舗で割引やプレゼントなどの特典を受けられる。さらに各店舗の利用者には、富岩水上ラインの割引券(1割引)を進呈する。

●富山市岩瀬地区18店舗で割引やプレゼント

　2009年7月に就航し、今年9月に総乗船客数が40万人を突破した富岩水上ライン。春から秋までの富山市岩瀬地区までの通常運航コースでは、富岩運河環水公園～岩瀬地区の約7kmの運河クルーズを楽しめる。同ラインを運営する学習支援船運営委員会は、これまで16施設と相互連携協定を結んでおり、今回で合計34施設との締結となった。

　岩瀬地区は、江戸時代から明治時代にかけて北前船交易で栄えた港町。かつての北前船廻船問屋の土蔵群、格子の町家などが建ち並び、往時の雰囲気を残している。鏝絵を施した豪壮な蔵などをもつ北前船廻船問屋「森家」、杉玉の下がる造り酒屋、和菓子店、食事処、富山港展望台などが点在。古い町並みを眺めながら歴史浪漫に浸ることができる。

　今回、新しく協定を締結した富山市岩瀬地区の18店舗は、Termini テルミニ、Kitchen&Cafe GARE GARE、天よし、松月、野村商店、御料理 ふじ居、桝田酒造店「沙石」、紅茶の店　アナザホリデー、カーヴ・ユノキ、酒商 田尻本店、大塚屋、KOBO Brew Pub、SHIROKUMA INN Bed & Breakfast、つりや東岩瀬、カルテルショップ富山、MUROYA、しゃみせん楽家、食堂 天保。各店舗での特典は異なるが、たとえば「飲食時に、ソフトドリンクを1杯サービス」「1,000円（税抜）以上お買い上げ時に、買い物料金を5％割引」「富山の地酒720ml以上を2本お買い上げ時に、きき猪口（小）を1個サービス」などのサービスを受けられる。岩瀬地区では、これまでに岩瀬カナル会館物産館、レストランサンタフェ、北前船廻船問屋「森家」の3施設・店舗と連携協定締結サービスを提供してきた。

　なお、これまでの相互連携協定締結施設(上記3施設・店舗以外)は、物産・飲食がＣｉＣ、マリエとやま、とやマルシェなど。宿泊は、とやま自遊館、オークスカナルパークホテル富山、富山地鉄ホテル、宇奈月温泉。運輸は、あいの風とやま鉄道。美術館は、ギャルリミレー、秋水美術館、樂翠亭美術館。このほか、富山県美術館や富山市ガラス美術館などの県立及び富山市立の文化施設でも富岩水上ライン乗船者に対する割引サービスを提供中。

●冬将軍間近、冬期運航始める

　11月24日(火)からスタートした冬期運航ダイヤの前期＜～12月18日(金)＞は、1日7便、環水公園→環水公園内周遊(乗船時間約20分、大人往復500円)、後期＜12月19日(土)～2021年1月3日(日)は、1日65便、環水公園→中島閘門(水のエレベーター＆操作室見学)→環水公園(乗船時間約70分、大人往復1,400円)。

　冬期運航ダイヤでは、岩瀬地区までの運航はないが、環水公園周遊、中島閘門までのチケットの「半券」を提示すると、各店舗・施設で割引サービスを受けられる。

　また、冬期運航をPRするためのキャンペーン企画もあり、アーティストによる生演奏が楽しめるミュージッククルーズと環水公園周辺の飲食店でのディナーがセットになったお得なクルーズや、乗船場でのミニライブの開催など、目が離せない企画が目白押しだ。

　県観光振興室では、「晩秋、樹々の紅葉と水辺の風景を眺めながら、運河クルーズを。中島閘門の“水のエレベーター”体験、岩瀬地区やイルミネーションが彩る環水公園の散策も楽しいですよ。12月には環水公園でクリスマス関連のイベントも予定しています」と話している。