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2020年 7月 1日 [ トピックス ]

No.961:立山、黒部峡谷…富山の大自然に包まれて、ゆっくり深呼吸!

新型コロナウイルスの影響で営業運転を休止していた立山黒部アルペンルートが運行を再開した。また、日本一のV字峡を走る黒部峡谷鉄道が今年度の営業運転を開始。乗り物や駅舎内の消毒、乗車定員の縮小などコロナ感染拡大防止のための対策を施し、万全の態勢で観光客を迎えている。大自然のフィールドで心身をリフレッシュしてみてはいかが。

●立山黒部アルペンルートで涼を感じる夏旅を


▲立山とみくりが池(左)
▲黒部川に架かる新山彦橋を
渡るトロッコ電車(右)


▲ライチョウ(左)
▲池塘が点在する弥陀ヶ原(中央)
▲立山杉やブナが繁茂する美女平(右)

 「立山黒部アルペンルート」は総延長37.2km、最大高低差1,975mの世界有数の山岳観光ルート。北アルプス・立山連峰をケーブルカーや高原バス、トロリーバス、ロープウェイなどを乗り継いで横断する。立山連峰の大パノラマ、立山杉の巨木たち、可憐な高山植物と、全区間が感動の連続だ。

 この時期の室堂平の魅力は、3分の1ほど氷の残ったエメラルドグリーンのみくりが池の湖面と雪筏、山々が織りなす神秘的な景観。氷が解けると、水面に山々のシーンが演出するハートが映るので写真に撮ってみよう。どんなハートか楽しみだ

 室堂平は“神の使い”と称されるライチョウ(国特別天然記念物)の生息エリアで、生息密集度は日本一。夏はライチョウの子育ての季節で、みくりが池周辺や尾根筋のハイマツ帯などでは驚くほど近くで見られる。大日岳や立山の雄大な景観をバックにテリトリーを見張るオスの凛々しい姿は絵になる風景だ。また、運が良ければ、ヒナを連れたメスの姿も見られる。

 室堂駅から立山トロリーバスで立山トンネルを抜け、立山東壁の大観峰駅へ。正面に針ノ木岳や唐松岳などの後立山連峰の山々、眼下には黒部湖の絶景。黒部ダムでは、6月26日から毎年恒例の観光放水がスタートした<10月15日(木)まで>。高さ186mのダムの壁から毎秒10t以上、勢いよく吹き出す霧状の水。轟音と豪快な水のアーチをぜひ楽しんでほしい。

 標高約2,000mに位置し、ラムサール条約湿地に登録されている弥陀ヶ原。雪解け後の新緑、泥炭層のくぼ地に水がたまってできた池塘(ガキの田)の景観は見ごたえがある。湿地の中に続く木道を歩きながら大自然を肌で感じてみたい。例年7月上旬頃からは、橙色の花を咲かせるニッコウキスゲ(ゼンテイカ)や白い綿毛をつけるワタスゲなど、可憐な高山植物の競演も堪能できる。

 標高約1,000mの美女平では樹齢1,000年を超える立山杉の巨木や、ブナの原生林を見ることができる。森林散策で心身が癒されるだろう。ブナ林は野鳥の宝庫で、オオルリやアカゲラなど、60種以上が生息。野鳥の美しいさえずりを聴きながら、双眼鏡やカメラを片手にバードウォッチングも楽しみたい。

 なお、立山黒部アルペンルートでは、現在、富山県民キャンペーンを実施中<10月31日(土)まで>。立山駅から黒部湖までの往復<午前8時台から午前10時台までの立山ケーブルカー乗車便指定>が、大人6,000円、子ども3,000円<通常運賃大人11,540円、子ども5,770円>の割引運賃で乗車できる「黒部ダム 行っ得きっぷ」を販売している。事前予約制で、予約・問い合わせは立山黒部貫光(株)営業推進部(TEL.076-432-2819、受付時間8:30~17:30)へ。

 立山黒部貫光(株)営業推進部では、「立山黒部アルペンルートで雲上に広がる立山黒部の大自然を体感してみてはいかがでしょうか。標高2,450mの室堂は空気が澄んでいます。春、外出ができなかった分、夏にお越しいただき、満喫してほしいですね。室堂と平地の気温差は15℃ほどあります。夏の涼をお楽しみに」と話している。

●トロッコ電車で大自然へ、冒険旅行へ

 黒部川が刻んだ日本一深いV字峡、エメラルドグリーンの湖面……今夏、大自然の絶景を眺めながら行く黒部峡谷鉄道の旅はいかがだろう。同鉄道は、黒部峡谷の玄関口・宇奈月から欅平までの20.1kmを41のトンネルと21の橋を通り、片道約80分で結ぶ。


▲トロッコ電車(左)
▲後曳橋(右)

 もともとは峡谷に発電所建設のための資材や作業員を運ぶために敷設されたもので、開業当初の切符の裏面には「生命の安全は保証しません」と記されていたほど。幅の狭い、可愛らしいトロッコ電車がその歴史を物語っている。

 黒部峡谷鉄道沿線の魅力を紹介しよう。宇奈月駅を出発してすぐ、黒部川に架かる赤色の新山彦橋を渡る。緑の山々ときらめく清流の絶景に心も癒やされるだろう。うなづき湖に建つ新柳河原発電所は西洋の城のような佇まい。円筒形の建物がエメラルドグリーンの湖面に映える。黒薙駅を出てすぐの後曳橋は、沿線で最も狭くて険しい谷に架かる橋。60mほど下に黒薙川が流れており、見下ろすと吸い込まれていきそうだ。

 鐘釣駅で途中下車すると、黒部万年雪展望台があり、清涼感を漂わせる「黒部万年雪」を見ることができる。黒部川の河原に下りると、川底から温泉が湧き出しており、まるで桃源郷にいるようだ。

 岩盤剥き出しのトンネルをいくつか抜けると、欅平に到着する。駅前から河原までの階段を降り、河原展望台と足湯へ。赤色の奥鐘橋とそそり立つ奥鐘山が圧巻だ。

 イベントにもぜひ参加してみよう。「スタンプラリー」では、宇奈月、鐘釣、欅平の各駅で台紙にスタンプを押そう。3つのスタンプを集めて、宇奈月駅総合案内所に申請すると、プレゼント(1人に1つ)がもらえる。「黒部峡谷の動物を探してみよう!」では、峡谷で見られるサル、カモシカ、クマ、タヌキ、キツネなどの哺乳動物の写真を撮って、宇奈月、鐘釣、欅平の各駅窓口、宇奈月駅総合案内所に申請すると、その場で「黒部峡谷動物発見証明書」と「黒部峡谷トロッコ電車シール」がもらえる。昆虫や鳥類、魚類、爬虫類などは対象外なので注意を。

 お得な割引情報を紹介しよう。「夏休みこどもデー」として、7月27日(月)から8月7日(金)までと、8月17日(月)から8月31日(月)までの期間は、小学生を対象に往復乗車運賃を割引。宇奈月↔欅平間は1,980円のところ1,000円に。宇奈月↔鐘釣間は1,420円のところ720円となる。ただし、リラックス車両券、特別車両券は通常料金。

 「1日乗り放題きっぷ」は、すべての客車に乗り放題可能なプレミアムタイプと普通客車のみ乗り放題可能なベーシックタイプの2種類がある。購入期間は11月15日(日)まで<適用外の期間あり>。プレミアムタイプは大人5,100円、子ども3,100円。ベーシックタイプは大人4,000円、子ども2,000円。

 黒部峡谷鉄道では、「黒部川沿いの断崖絶壁を縫うように走るトロッコ電車の旅を満喫ください。夏休み、ファミリーで思い出づくりを。全国の鉄道ファンのみなさんもぜひお越しを」と話している。

問合せ
●立山黒部貫光(株)営業推進部
TEL.076-432-2819
FAX.076-442-3431
http://www.alpen-route.com/

●黒部峡谷鉄道 (株)営業センター
TEL.0765-62-1011
FAX.0765-62-1724
https://www.kurotetu.co.jp/


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