新型コロナウイルスの感染拡大が続き、不要不急の外出の自粛が求められる中、富山県内では、食べ物のテイクアウトに対応する店舗や特産品の情報などをホームページや会員制交流サイト(SNS)等で発信する取組みが広がっている。新型コロナに負けず、頑張ろう！

●デリシャスを、お持ち帰り！

　富山テレビ放送は、『コロナに負けない！「がんばろう富山」全力！応援キャンペーン』の一環として、テイクアウトやデリバリーに対応する県内飲食店や宿泊施設を紹介するWEBサイト「うちデリ」を公開している。

　エリアは県内全域、登録店舗数は600店以上と、情報量の多さが魅力。和食やイタリアン・フレンチ、アジア・エスニック料理、カフェ、居酒屋、スイーツなどとジャンルが細かく設定されているので、気に入ったメニューが見つかるはず。エリアと料理のジャンルを選んでクリックすると、店の基本情報(住所や電話番号、受付時間、テイクアウトorデリバリー)、おすすめのメニューが表示される。メニューには紹介コメントと値段、写真が添えられているので、じっくり選びたい。提供時間の目安も表示されており、そのまますぐに電話で注文できる便利な機能も備えている。

　北日本放送でも、県内でテイクアウトが可能なお店を紹介するWEBサイト「家で味わうプロの味　とやまテイクアウト情報」を開設し、270件以上のお店を紹介している。

　エリアと料理のジャンルのほか、価格による絞込検索やフリーワードでの検索ができるのが便利だ。また、各店舗のHPやInstagram、Facebook、Twitterなどのアカウントも紹介されているので、詳しい情報を確認したい方はあわせてチェックしたい。

　チューリップテレビでは、「食べて応援！おうちで楽しく食べくらべ！　とやまテイクアウトマップ」を開設し、テイクアウトやデリバリーに対応する160店以上の県内飲食店などを紹介している。 

　エリアや料理のジャンルによる絞込み検索だけでなく、地図を利用して近くのお店を見つけることができる。

　なお、いずれのサイトも店舗の掲載は無料。掲載の申込みは随時受け付けているのでおり、各サイトのフォームに必要事項を入力して申込みを。

　さらに、このほかにも「Tbirdsテイクアウト応援サイト」や「テイクアウトとやま」、株式会社ルビコンの「TAKE OUTごはん」、株式会社キュービックネットワークスジャパンの「テイクアウトとやま」など、テイクアウトやデリバリーに対応している富山県内のお店を紹介するサイトが開設されている。県内に住む方は、ステイホームで気軽にテイクアウト＆デリバリーを、県外の方にとっては新型コロナ終息後の県内観光時のお店選びの参考にしてみてはいかがだろう。

●富山の食材や伝統工芸をオンラインストアで

　海と山が近接した地形が生み出す、豊かな水に恵まれた“水の国・富山”。そこには受け継がれた匠の技や豊かな食材、食文化がある……。富山県西部ならではの魅力を発掘し、紹介する観光地域づくり推進法人「富山県西部観光社　水と匠」は、富山の食品や伝統工芸を扱うオンラインストアを開設した。新型コロナウイルスの感染拡大によって出荷先や販売先を失った生産者や、作品発表の機会を失った工芸作家、職人らを応援し、地域の魅力を発信する。

　オンラインストアでは、「かますの一夜干し」や「富山湾天然ぶりしゃぶ」、「氷見ぶり生ハム」、「氷見鰯アンチョビ」、「ほたるいか沖漬け　塩麹味」、「富山県産こしひかり」、「粉青沙器　印花紋皿　花」、「鎚折すずがみ」、「一輪挿し」など、現在36点を掲載。今後、取扱商品を増やしていく考えだ。

　大きな特徴は、商品の食材を使った料理レシピや器への盛り付け例を動画でも紹介している点だ。「かます一夜干しと出汁で和風リゾット」、「柳ばちめ一夜干しでアヒージョ」、「氷見鰯アンチョビで春キャベツのパスタ」、「ほたるいか沖漬け(塩麹味)で焼きおにぎり」など、シェフが腕を振るう動画は臨場感たっぷり。自宅での調理の参考になるだろう。

　また、現在は休業中の富山県アンテナショップ「ととやま」のホームページからも、「越中富山　幸のこわけ」シリーズの商品や富山の新しいお米「富富富」など約160点の商品を購入することができる。自宅にいながら「富山県」を満喫できるので、ぜひ活用したい。

●霊獣「クタベ」で厄よけ、黒部の名水仕込みでほろ酔い

　疫病退散に御利益があると信じられた妖怪「アマビエ」が全国で話題になる中、立山に伝わる霊獣「クタベ」(トヤマ・ジャスト・ナウ2019.8月No.920参照)に関連した話題も紹介しよう。クタベは、立山に薬種を掘りにきた者に疫病流行を予言し、「自身(クタベ)の姿を見れば其の難を逃れる」と語ったとされる霊獣。顔は人、体は獣の姿をしており、江戸時代にその絵が厄よけとして広がったとされる。

　黒部の名水を使った酒づくりが特徴の皇国晴酒造(黒部市生地)では、新型コロナウイルスの感染終息を願い、クタベをモチーフにしたラベルを貼った「幻の瀧純米大吟醸」(300ml、600円)をこのほど発売した。ラベルの制作にあたり、富山県［立山博物館］に相談。古い書物に描かれたクタベの挿絵を参考にイラストで再現した。クタベのカラーは7色。ユーモラスな姿を眺めていると心も安らぐ。

　皇国晴酒造では、「霊獣『クタベ』で厄よけ、大吟醸でほろ酔いを楽しみ、元気になってほしい。県内の小売店での販売のほか、県外への発送も受け付けています。黒部の清らかな名水で仕込んだお酒をぜひ」と話している。