海王丸パーク(射水市)に係留されている帆船海王丸のライトアップがスタートした。LED投光器21機を新たに設置。光によって大海原を航海する海王丸などを表現し、幻想的な空間が演出されている。海王丸のライトアップと富岩運河環水公園のイルミネーション、夕食に富山湾鮨を楽しめるナイトツアーも好評。冬の富山で日常とは違った素敵な夜を満喫してみてはいかがだろう。

●ライトアップに心も虹色に染まる夜

　冬将軍の到来で富山の街はすっかり銀世界に。夜空を彩るイルミネーションも冷たく澄んだ大気の中でひときわ輝いて見える。海王丸パークでは、帆船海王丸を囲んだ投光器が帆船を赤や青、緑などのカラフルな光で照らしている。“海の貴婦人”と呼ばれる海王丸の美しい船体が、光によって、日中にも増して優雅なシーンを見せる。ライトアップは毎日、日没～22:00。来年3月の北陸新幹線開業を見据えた取り組みとして、海王丸パークの魅力を発信していく。

　照射パターンは、温もりを感じさせる暖色系と爽やかな白色との“通常基本パターン”2種類と、複数の“演出パターン”がある。通常基本パターン(15分間)の後に演出パターン(5分間)となり、通常基本パターンに戻る。演出パターンは季節、記念日やイベントなどによって変化する。たとえば、ピンクや赤がベースカラーのパターンは、“恋人の聖地”に選定されている海王丸パークをＰＲするため、バレンタインデーなどの記念日に照射される予定だ。その他にも、光の強弱による波のうねりや日の出から日の入りまでの1日の航海を表現するパターン、青をベースに白い光が流れ大洋を力強く航海する帆船海王丸をイメージしたパターンや、船首から船尾までレインボーカラーが流れる賑やかな演出もある。

　海王丸パークの南には、日本海側で最大級の斜張橋・新湊大橋が富山新港に架かる。こちらもライトアップされており、暗闇に浮かぶ海王丸と新湊大橋がコラボしたワンシーンを堪能したい。

　帆船海王丸は、バレンタインデーの2月14日が「進水記念日」。海王丸パークでは2月7日（土）～14日（土）をパワーバレンタインウィークとしてイベントを開催するので、ライトアップされた海王丸を見ながらロマンティックなひとときを。

　富山県港湾課では、「“水辺と光の空間創出検討懇談会”からの提言を受け、海王丸パークの魅力向上と賑わい創出のためにライトアップを始めました。昼間とは趣の異なる幻想的な帆船海王丸の姿をお楽しみください」と話している。

●初企画！ナイトツアー「富山の夜景と富山湾鮨の旅」

　12月16日からスタートした「富山の夜景と富山湾鮨の旅」は、海王丸パークと富岩運河環水公園の夜景、富山の地魚を堪能できる｢富山湾鮨｣をセットにしたナイトツアー。火、木、金、土曜の運行で、ツアーの時間は18:30～21:30(約3時間)。18:20に富山駅北口に集合し、専用車で射水市へ。新湊大橋を渡り、海王丸パークで帆船海王丸のライトアップを楽しんだあと、射水市新湊地区の寿司店で富山湾鮨を味わう。富山湾は“天然の生け簀（いけす）”と称されるほどの水産資源の宝庫。富山湾鮨は、ネタのすべてがその富山湾の新鮮な海の幸。米どころ富山県が誇るおいしい県産米をシャリに使用し、富山らしい汁物も付いている。

　富山湾鮨を夕食に味わったあとは、富山市に戻り、富岩運河環水公園へ。スターバックスのストアデザイン賞2008年の最優秀賞を受賞し、“世界一美しいストア”と呼ばれるスターバックス富山環水公園店に立ち寄ることもできる。解散は富山駅北口で21:30。ANAクラウンプラザホテル富山など指定ホテルの宿泊者は、ホテルへの送迎サービスも受けられる。

　定員は12名。料金は大人(中学生以上)6,500円、子ども(小学生)4,500円。専用車乗車代、食事代(富山湾鮨)、保険料が含まれている。申し込みはトミーズツアー予約センター(TEL.076-429-8585)、または、富山県の着地型ツアーサイト「VISIT富山県」(http://visit-town.com/toyama)（※H27.1月～）まで。

　富岩運河環水公園では、「環水公園スイートイルミネーション2014」が開催されている。平成27年3月1日(日)まで、公園の水辺を約2万5,000個のLEDで彩るイベント。幻想的なイルミネーションが観賞できるとあって、県外から訪れる観光客も少なくない。泉と滝の広場には、高さ11ｍのイルミネーションツリーがきらめき、公園内のどこからでも美しい景観が楽しめる。両端に展望塔をもつ「天門橋」では、塔と塔を結ぶ赤い光の糸、塔から放射状に下りる光のベールが美しい。

　富山県観光課では、「ナイトツアーは新しい観光ツアー。専用車(大型タクシーなどを使用)のドライバーがガイドを兼ね、富山の魅力を説明します。富山湾に面した射水市新湊地区は鮨店が多く、新鮮なネタを使った、おいしい鮨が食べられます。また、新湊の中心部を流れる内川は、およそ80隻もの漁船がずらりと係留されており、その景観から“日本のベニス”といわれています。港町の風情を感じてください」と話している。