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2009年 4月 8日 [ トピックス ]

No.398-1:「麦屋節定期上演」、4月19日から毎週日曜に開催


 五箇山民謡「麦屋節」を披露する「麦屋節定期上演」が4月19日(日)から毎週日曜、麦屋節発祥地の南砺市下梨地区にある「麦屋節の里ポケットパーク」で開催される。11月上旬までの予定で、時間は毎回11:30から15分ほど。また、5月30日(土)19:00~、五箇山合掌の里を会場に開催される「四季の五箇山 春の宵」もお見逃しなく。民謡競演や世界遺産・菅沼合掌造り集落のライトアップが楽しめる。

●五箇山伝統の踊りと旋律を間近で

 麦や菜種は二年で刈るが 麻が刈られよか半土用に/浪の屋島を遠くのがれきて 薪樵るちょう深山辺に‥‥。五箇山民謡「麦屋節」を披露する「麦屋節定期上演」が4月19日(日)から毎週日曜、麦屋節発祥地の五箇山、南砺市下梨地区で開催される。下梨地区、越中五箇山麦屋節保存会などで組織する「麦屋の里づくり協議会」が取り組むもので、会場は国道156号と304号の下梨交差点そばの広場「麦屋節の里ポケットパーク」(食事処・坂出、ぬままえ電器駐車場)。11月上旬までの予定で、時間は毎回11:30から15分ほど。観覧は無料で、予約などは必要ない。雨天の場合は、食事処・坂出の店内にて実施予定。

 定期上演は、越中五箇山麦屋節保存会創立100周年を記念して行われる。また、東海北陸自動車道の全線開通、高速道路の割引サービスなどによって増加している県外からの観光客に麦屋節に触れる機会を提供し、五箇山の魅力をPRすることがねらい。同保存会は、明治42年に当時の皇太子(後の大正天皇)に麦屋節を披露したことをきっかけに発足した。麦屋節は「五箇山の歌と踊」として昭和48年に国無形民俗文化財に指定。会が受け継ぐ歌、踊りが麦屋節の正調とされている。

 麦屋節は、800年ほど前に屋島・壇の浦の合戦に破れ、五箇山に逃れた平家一門の落武者が、慣れない山仕事や農耕をするなかで、都を偲んで唄い踊ったのが始まりとされる。踊り手は黒の紋付袴に白たすき、腰に刀を差した凛々しい出で立ちで、哀調を帯びた旋律に合わせ、菅笠を巧みに操って踊る。動と一瞬の静の融合が見事で、武士道の風格さえ感じさせる。

●「四季の五箇山 春の宵」で民謡競演とライトアップ

 宵闇に浮かぶ合掌造りをバックに越中民謡が競演する「四季の五箇山 春の宵」も楽しみだ。5月30日(土)19:00~、南砺市菅沼の五箇山合掌の里を会場に開催される。五箇山民謡保存会、五箇山こきりこ唄保存会、富山県民謡おわら保存会が出演し、情調豊かな旋律と踊りを披露する(観覧有料)。烏帽子に狩衣姿で板ささらを持って踊るこきりこ、哀調を帯びた胡弓の音色が心に染みるおわら‥‥。茅葺きの合掌造り前の特設舞台で繰り広げられる踊り、素朴な旋律に誰もが魅了されるに違いない。

 合掌の里に隣接する世界遺産・菅沼合掌造り集落が夕方からライトアップされるので、散策を楽しみたい。静寂に包まれた山間に9棟の合掌造りが佇む菅沼集落は、日本の山里の原風景を感じさせる場所。苗の植えられた水田に映る“逆さ合掌”の眺め、新緑の樹木のざわめき‥‥。民謡の調べとともに菅沼集落の春をぜひ楽しんでほしい。

 五箇山観光協会では「3月に発売されたミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(フランス語版)では、五箇山全体が3つ星、菅沼、相倉合掌造り集落、岩瀬家、村上家がそれぞれ2つ星に輝くなど、五箇山が国内外から注目されている。これを好機ととらえ、麦屋節、こきりこ節、といちんさなど、民謡の宝庫・五箇山の魅力を大いにアピールしていきたい」と話している。



問い合わせ
●五箇山観光協会
TEL.0763-66-2468
FAX.0763-66-2119
http://www.shokoren-toyama.or.jp/~gokayama/

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