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2008年 12月 3日 [ トピックス ]
No.381-2:深海のルビー「新湊産甘エビ」、ブランド化へ
新湊漁業協同組合は、新湊産甘エビのブランド化を図るため、新湊産を証明するラベルとPRチラシを作製した。漁業者が水揚げ後、甘エビを箱詰めする際にラベルを一緒に入れて出荷し、新鮮さと安全性をアピールする狙い。たっぷりと太った新湊産甘エビは、ぷりぷりとした食感と、とろけるような独特の甘みが魅力だ。
●ぷりぷりとした食感ととろけるような独特の甘み
新湊漁業協同組合は、新湊産甘エビのブランド化を図るため、新湊産を証明するラベルとPRチラシを作製した。漁業者が水揚げ後、甘エビを箱詰めする際にラベルを一緒に入れて出荷し、新鮮さと安全性をアピールする狙い。今後、新湊産甘エビの特徴などを紹介したPRチラシも消費者や流通業者らに配布していく予定だ。
甘エビは、タラバエビ科に属する体長12cmほどのエビで、和名を「ホッコクアカエビ」という。冷たい海域を好み、北陸から北海道にかけての日本海、オホーツク海、世界的には北海やカナダなどの北方の海に広く分布。南限となる北陸、富山湾では、水温の低い水深400~1,000mの深海に生息する。
新湊沖では秋から春にかけて、小型底曳き網漁とエビかご漁で漁獲され、県内トップの年間約54tの水揚げがある。新湊沖には富山湾独特の海谷【かいこく:海底の峡谷】が発達しており、新湊漁港から2~3kmの沿岸部で深海に生息する甘エビを漁獲できるため、新鮮なまま競りにかけられる。庄川などから注がれた栄養分で育ったプランクトンを食べて成長した新湊産甘エビは、たっぷりと太り、育ちがいい。肉質は軟らかく、ぷりぷりとした食感と、とろけるような独特の甘みが魅力だ。
●新湊産甘エビは無添加、自然のままの味
甘エビは鮮度が保ちにくく、死後しばらくすると頭頂部が黒ずんでくる傾向がある。外国産を中心に、退色防止や雑菌の抑制などを目的として酸化防止の薬品などを添加する場合があるが、新湊産甘エビは薬品処理が一切行われていない。漁場が近いため、薬品処理や冷凍保管する必要がなく、その日に獲れた甘エビを新鮮なまま市場に供給できるためだ。
食の安全・安心が問われるなか、新湊漁業協同組合では、「無添加 自然のままの味‥‥富山湾 新湊甘えび」と表記した産地証明のラベルによって、他の産地との差別化を図り、無添加ならではの安全性と新鮮さを全国にPRしていく考えだ。また、「深海のルビー」というキャッチフレーズも付けてブランドイメージを高めていきたいとしている。
新湊漁業協同組合では、「甘エビは孵化後、成長するにつれて雄から雌に性転換するユニークなエビ。大きなものはほとんどが雌で、頭部に青色の卵巣が透けて見えるのが特徴だ。また、産卵期で抱卵した甘エビは“子持ち”といわれ、卵の独特の食感が楽しめる。国内では輸入物や冷凍物の甘エビが数多く出回っているが、今冬はぜひ、射水市新湊地区の寿司店などに足を運んでもらい、獲れたばかりの新湊産甘エビの美味しさを堪能してほしい」と話している。
問い合わせ
●新湊漁業協同組合
TEL.0766-82-7707
FAX.0766-84-7707
http://www.tairyonet.or.jp/