- HOME : Toyama Just Now
- 特産品
- No.379-1:富山湾のブリ漁本番間近!
2008年 11月 19日 [ 特産品 ]
No.379-1:富山湾のブリ漁本番間近!
“ブリ起こし”と呼ばれる雷鳴が轟くなか、銀白色の丸々と太った腹を見せて、ブリが定置網の中で躍る--。富山湾に冬の訪れを告げるブリ漁ももう間近。日本有数の魚都・氷見では今シーズンの豊漁に期待が高まっている。ブリのシーズンに合わせて、「本場!! 氷見のぶりしゃぶまつり」(主催:氷見市観光協会)が12月1日(月)から来年2月28日(土)まで開催される。
●大陸棚と海底谷の地形が最高の漁場に
“ブリ起こし”と呼ばれる雷鳴が轟くなか、銀白色の丸々と太った腹を見せて、ブリが定置網の中で躍る--。富山湾に冬の訪れを告げるブリ漁ももう間近。日本有数の魚都・氷見では昨年不漁の日が続いただけに、今シーズンの豊漁に期待が高まっている。
氷見沖には富山湾で最も大きな大陸棚が広がり、魚の産卵場になっているといわれる。大陸棚の先、富山湾奥部に向かう斜面には、氷見で「ふけ」と呼ばれる「海底谷」が続く。プランクトンが豊富で魚がよく育つ場所だ。この「ふけ」に定置網を張り、小魚を追ってきたブリを網の中へと誘い込む。捕獲されたブリは、船上ですぐに砕氷に浸けられ、瞬時に仮死状態に。冷凍ではないので鮮度をそのまま保持し、漁場から漁港へ。漁港までは時間にして30分ほどと近く、イキのいい状態で競りにかけられる。
初冬、日本海を南下し、富山湾に入ってきたブリは荒波にもまれて身は引き締まり、産卵をひかえて脂が最ものった状態だ。重さ10kgを超える“寒ブリ”と呼ばれる堂々とした体躯のものも珍しくない。近年、富山湾・氷見の寒ブリは全国にその名を轟かせているが、江戸時代にはすでに名が知られ、「なんだシャケか、ブリはないのか、越中のブリはうまいぞ」と落語の世界でも語られたほど。また、正月の祝い魚としてブリを珍重した信州や尾張方面へ塩漬けされたブリが氷見から盛んに運ばれた。ブリを運んだ道は“ブリ街道”とも呼ばれる。
富山では、娘の嫁ぎ先に歳暮の品としてブリを1本丸ごと贈る風習がある。娘の嫁ぶりがよくなることや、出世魚のブリにあやかって娘婿の出世を願う気持ちがブリを贈ることに結びついたとか。贈られた方は半身を嫁の実家に贈り返し、両家でブリをいただく“口福”を味わう。
●本場!! 氷見のぶりしゃぶまつり、開催
ブリのシーズンに合わせて、「本場!! 氷見のぶりしゃぶまつり」(主催:氷見市観光協会)が12月1日(月)から来年2月28日(土)まで開催される。市内29軒の宿泊施設と8軒の飲食店で、ぶり料理や旬の食材を使った板前自慢のオリジナル料理を味わうことができる。ぶりの切り身を昆布だしの湯にくぐらせていただく、ぶりしゃぶや、定番の刺し身、ぶり大根、照り焼きなど、ぶり料理を堪能したい。
まつりは昨シーズンに引き続き2回目。昨シーズンは17,200人が料理を味わい、そのうち県外客が8割を占めた。利用者からは、「湯にくぐらせることで、ぶりの脂がほどよく抜けて美味しい」、「柔らかな食感が高齢者の口に合う」などの声が聞かれたという。
まつり期間中に、富山県認定の“食の語り部”が氷見の料理やその背景にある歴史、文化などについて話す「食の語り部と楽しむ会」も数回予定されているので興味のある方は参加を。
氷見市観光協会では、「東海北陸自動車道全線開通で中京圏から約3時間半で氷見まで来られます。冬の味覚・ぶり料理をぜひ賞味ください。来年1月、2月にはJR西日本、市観光協会、氷見の宿がタイアップして、日帰り旅行『駅長おすすめ“寒ぶりを食す”(仮称)』の企画も予定しています。ランチやJR往復きっぷなどがセットになったお得な日帰りプランです。ぜひご利用を」と話している。
問い合わせ
●氷見市観光協会
TEL.0766-74-5250
FAX.0766-74-5453
http://www.kitokitohimi.com/