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2013年 2月 6日 [ 特産品 ]

No.592-2:手作り、無添加の富山の寒もち、味わって

寒さ厳しいこの季節、県内で“寒もちづくり”が盛んに行われている。寒の水でもちをつき、寒風にさらして自然乾燥させたもので、素朴な香りと、サクサクとした歯ごたえが魅力。もち米の甘み、旨みが口いっぱいに広がる。今回、抽選で2名様に寒もちをプレゼント!応募は記事本文最後のプレゼント応募フォームから。

▲食彩工房たてやま(立山町)での寒もちづくり

●かつては農家の人々の保存食、おやつ

 寒さ厳しいこの季節、県内で“寒もちづくり”が盛んに行われている。“寒もち”とは、寒中の時期に、寒の水でもちをつき、寒風にさらして自然乾燥させたもの。もともとは農家の人々が保存食として、また手づくりのおやつとして食べてきた伝統食だ。富山では米菓のことを「かきもち」や「かきやま」という。寒もちはその源とされ、地域によっては、「こおりもち」、「こりもち」などとも呼ばれている。素朴な香りと、サクサクとした歯ごたえが魅力で、もち米の甘み、旨みが口いっぱいに広がる。

 寒もちづくりには、粘りとコシ、風味に定評がある富山県産の「新大正もち米」を使用。このもち米を蒸し、もちをつき、こねた後、細長い木型に入れる。2晩ほどねかして硬くなったところで型から抜き、5mmほどの厚みで切り、長い紐で編んで吊るしていく。しめった風が吹く海沿いよりも冷たくて湿気の少ない風が吹く山間部のほうが寒もちづくりに適している。かつては農村の冬の風物詩だったが、寒もちを作る農家は少なくなり、現在は地域の特産品として生産されることが多い。昔、ストーブなどで焼いた光景を懐かしく思い出す人もいるだろうが、現代の寒もちは電子レンジ、オーブンレンジで手軽に温めて食べられるのが魅力だ。


▲かんもち紙風船
●寒もちと紙風船のドッキング

 黄やピンクなど色とりどりのもちが吊り下がり、鮮やかなカーテンのよう――。県内で寒もちの特産化にいち早く取り組んだ農事組合法人「食彩工房たてやま」(立山町金剛寺)を訪れると、乾燥室にずらりと並んだ寒もちの美しさに目を奪われる。立山町産の新大正もち米を使用し、地元の女性たちが愛情と手間暇かけて寒もちづくりに励む。黒豆、白エビ、黒砂糖、のり、古代米、昆布、ヨモギ、ピート、シソ、クチナシの10種類があり、保存料や添加物を使っていないという。立山山麓から吹きおろす寒風で40日ほど自然乾燥させて仕上げ、「立山権現かんもち」の名称で販売。今年産は3月中旬から出荷の予定。

 食彩工房たてやまの商品の中でもアイディア商品として人気を集めているのが、「かんもち紙風船」だ。昔懐かしい売薬さんの紙風船に小さな寒もちを入れたユニークなもので、電子レンジで温めると、中の寒もちが膨れあがり、その力で6面のサイコロ型の紙風船ができあがるというもの。紙風船には立山連峰や雪の大谷の写真、富山弁などが紹介されており、お土産にもぴったりだ。1パッケージに寒もち入りの紙風船が3袋と、寒もちの入っていない紙風船がおまけとして1つ入っているのもうれしい。食彩工房たてやまの商品は、事務所での直売のほか、富山空港売店、東京・有楽町の「いきいき富山館」などでも販売されているので、ぜひお土産に。

 食彩工房たてやまでは、「立山権現かんもちは立山町のかあちゃんの味、手作りの味。かんもち紙風船は電子レンジで簡単に調理できます。サクサクのおいしさをお楽しみください」と話している。

●八乙女山の山麓で手作りする「こりもち」

 散居村で知られる砺波平野の南東、八乙女山の麓へ。農事組合法人「ファーム八乙女」(南砺市山見)では、組合員が栽培した新大正もち米を使用して「こりもち」を作っている。新大正もち米は晩生(おくて)の品種のため、山際の日当たりの良い田んぼで栽培する。旨い米を育むのは、肥沃な土壌と谷水、庄川からの清流、澄んだ空気、昼夜の気温差、造り手の思い。そして、迎えた秋。稲穂が黄金色になるまでじっくり実らせてから刈り取っている。

 こうして丹精込めて栽培し、収穫した新大正もち米を使い、丁寧に「こりもち」に。ファーム八乙女のオリジナル商品「寒乾こりもち」は、昆布、黒豆、えび、青のり、しそ、胡麻の6種を2枚ずつ新大正もち米の藁で編んだ素朴な品。6種をふっくらと焼き上げた「力こりもち」はサクサクとした食感がたまらない。力こりもちに塩と胡椒をまぶし、菜種油でカラッと揚げた「つまみこりもち」もある。ピリッと辛い味はビールのつまみにぴったりだ。ファーム八乙女の商品は、事務所での直売、インターネット販売(http://www.farm-yaotome.com/)のほか、南砺市内のスーパー、道の駅などで販売。

 ファーム八乙女では、「こりもちは昔懐かしい商品。自然の恵みがいっぱいの味わいで、もち米の風味が冴えます。今年、地元産のキンゴマ入りのこりもちを試作しました。来年から本格販売する予定です。ご期待ください」と話している。

 なお、ファーム八乙女の「力こりもち・つまみこりもち」を抽選で2名様にプレゼントします。プレゼント応募フォームに、プレゼント内容「力こりもち・つまみこりもち」・氏名・郵便番号・住所・メールアドレス・電話番号・記事を読んでのご感想をご記入のうえ、お送りください。<2月11日(月・祝)締切り。発表は発送をもって代えさせていただきます。>

プレゼント応募はこちら → プレゼント応募フォーム


▲黒豆入りなど地産地消にこだわった「こりもち」▲もちを木型に入れてねかす作業(ファーム八乙女)
問い合わせ
●食彩工房たてやま
TEL&FAX 076-463-5700

●ファーム八乙女
TEL&FAX.0763-82-6075
http://www.farm-yaotome.com/

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