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1999年 11月 16日 [ トピックス ]

No.050-1:軽くて扱いやすい“シースルー盾”を開発


■ジュラルミン製からプラスチックのシースルー盾へ
 富山県工業技術センター、富山県総合デザインセンター、金属加工を手掛ける(有)ナンワは共同で、プラスチックの一種を使った透明な「シースルー盾」を開発した。 昨年、フランスで開催されたサッカーのワールドカップでは、観客に紛れ込んでいるフーリガンによる試合妨害対策のため、会場内外に警備員を配置して万全の警備体制をとっていたが、一般的に欧米では生命の危険にさらされる状況でない場合、プラスチック製の防護盾を使用している。しかし、日本で使用している警備、騒乱防止用の盾はジュラルミン製で重量が約6キロ。携行しながらの警備作業では迅速機敏な操作に難点があったことから、軽いシースルー盾の開発につながったという。

■重量約2.5キロ。軽くて扱いやすいのが特徴
 今回開発されたシースルー盾はプラスチックの一種であるポリカーボネート製で、デザインの形状は卵型に近い柔らかな曲面状になっている。厚さは5ミリだが、大人3人(約200キロ)がのっても破損せず、鋭利な刃物やアイスピックなどで突いても破れることはない。特に注目すべき点は、重量約2.5キロという軽さ。ジュラルミン製の6キロに比べてはるかに軽くなり、扱いやすくなったといえる。 さらにはシースルータイプなので爽快感があり、国際的なスポーツイベントなどの警備においても威圧感をあまり感じさせないという効果も生み出した。

■国際的なイベントの開催での活用にも期待
 2002年、日韓共同での開催が決定しているサッカーのワールドカップは、2カ国開催のため、警備規模の拡大が予想されており、日韓2カ国で1万個以上の販売を目指している。
 また、来年は2000年とやま国体や沖縄県サミットが開催されるなど、需要も大きく見込まれることから、シースルー盾の採用に関係者も大きな期待を寄せている。ちなみに1個当たりの価格はジュラルミン製の約半分の4万5千円程度。

問い合わせ
●富山県総合デザインセンター
富山県高岡市戸出オフィスパーク5
0766-62-0510

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