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2011年 2月 16日 [ トピックス ]
No.494-2:「寒ブリ酵母」使用のどぶろく「仁助どん・寒鰤仕込み」登場
氷見市の民宿・小境荘は、県食品研究所が開発した清酒酵母「寒ブリ酵母」を使ったどぶろく「仁助どん・寒鰤仕込み」を商品化した。氷見産の寒ブリの皮から抽出し培養した寒ブリ酵母によって、芳醇な香りとまろやかな味わいのどぶろくに仕上がった。市内の菓子店「ニューちどり」では、「仁助どん・寒鰤仕込み」を使った、どぶろく饅頭「氷見寒鰤饅頭 にごり酒」を商品化!
●芳醇な香りとまろやかな味わい
氷見市の民宿・小境荘は、県食品研究所が開発した清酒酵母「寒ブリ酵母」を使ったどぶろく「仁助どん・寒鰤仕込み」を商品化した。氷見産の寒ブリの皮から抽出し培養した寒ブリ酵母によって、芳醇な香りとまろやかな味わいのどぶろくに仕上がった。
どぶろくとは、蒸した米に米麴、酵母などを加えて醸造する酒。アルコール度数は14度から17度ほどと、清酒と同じくらいで、ほんのりと甘いのが特徴だ。氷見市は、どぶろくによるまちおこしを進める「氷見振舞酒特区」(どぶろく特区)を国に申請し、平成18年7月に認定され、20年に特区での酒類製造免許を取得した小境荘が県内で唯一、どぶろくを醸造している。酒税法では、どぶろくの年間最低製造数量が定められているが、特区内では農家民宿や農園レストランなどが自ら生産した米を使うなど、一定の基準を満たせば少量でも製造販売できる。
小境荘では、経営者の角間吉郎さんが有機農法で自家栽培した低タンパク米「春陽」と米麴、「きょうかい酵母」(日本醸造協会製造)、水をタンクに入れ、約2週間かけて「仁助どん」など年間400ℓのどぶろくを醸造している。「きょうかい酵母」に代えて「寒ブリ酵母」を使うことで、「発酵が速くなり、酸味と甘みが調和したやフルーティーな味に仕上がった」と、角間さんは満足気に「仁助どん・寒鰤仕込み」を見つめる。
「寒ブリ酵母」は、県食品研究所が新たな酵母の原料として氷見産の寒ブリに着目したことから誕生した。昨年2月、水揚げされたばかりの10kg級の寒ブリを角間さんが研究所に持ち込んでさばき、研究員が胃や身、皮など部位ごとに酵母を抽出し、アルコール発酵力を調べた。その結果、皮から抽出した酵母の発酵力が最も強いことが判明。花などから抽出する酵母に比べ、芳醇な香りの酒に仕上がることもわかった。
●どぶろくを使った香り豊かな饅頭も登場
2月11日には、どぶろく試飲会が小境荘で行われ、約30人の参加者が、新商品の「仁助どん・寒鰤仕込み」、吟醸酒のような香りをもつ「仁助どん」、古代米・紫黒米を使った薄紅色のどぶろく「やぶつばき」をはじめ、ブリの刺身、どぶろくを使ったブリしゃぶ、かぶら寿し、どぶろく饅頭などを味わった。ブリなどの氷見の食材とどぶろくのコラボレーションに参加者は満足した様子。どぶろくは、1合(180ml)瓶持ち込みの量り売りが420円、宴会用の店売りが630円。
小境荘が醸造したどぶろく「仁助どん・寒鰤仕込み」を饅頭の仕込み水に使ったどぶろく饅頭「氷見寒鰤饅頭 にごり酒」が市内の菓子店「ニューちどり」からこのほど商品化されたことも話題だ。「やぶつばき」を仕込み水に使った「紫黒米酒饅頭 にごり酒」とのセットで260円。どぶろくの香りを漂わせる、柔らかくてしっとりとした皮と、ほどよい甘みのあんがなんとも美味で、いくつでも味わえそうだ。どぶろくを沸騰させてアルコール分を飛ばし、旨味だけを残したことで、アルコールに弱い方でも食べられる。
小境荘の角間吉郎さんは、「まろやかな味わいのどぶろくに仕上がった。氷見ならではの寒ブリ酵母で地元をPRできる。試飲会には、地元をはじめ、東京や長野などからも参加くださり、どぶろく尽くしの料理を堪能していただけた。ブリしゃぶやかぶら寿し、ニューちどりの“どぶろく饅頭 にごり酒”も好評だった。今後も氷見らしい味わいを追求し、お客さまに提供していきたい」と話している。
問い合わせ
どぶろく「仁助どん・寒鰤仕込み」について
●小境荘
TEL.0766-78-1934
FAX.0766-78-1804
http://kozakaisou.net./
どぶろく饅頭「氷見寒鰤饅頭 にごり酒」について
●「ニューちどり」
TEL.0766-91-2823
FAX.0766-91-4823
http://www.geocities.jp/nyu_tidori/