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2007年 5月 23日 [ トピックス ]

No.301-2:立山こころの歌・歌詞募集ソング「たったひとつの幸福」、全国発売


 「立山の色が こっそり変わった 新しい秋が やって来た 晴れた日には 山を見て 夏のアルバムを 開くの‥‥」。読売新聞北陸発刊45周年を記念し、昨春、全国から歌詞を募集した「立山こころの歌」が、CD「たったひとつの幸福(しあわせ)」として、このほど全国発売された。 

●立山を通して富山の豊かな自然を全国に発信

 「立山の色が こっそり変わった 新しい秋が やって来た 晴れた日には 山を見て 夏のアルバムを 開くの‥‥」。読売新聞北陸発刊45周年を記念し、昨春、全国から歌詞を募集した「立山こころの歌」が、CD「たったひとつの幸福(しあわせ)」として、このほど全国発売された。 
 
 「立山こころの歌」制作事業は、読売新聞社が昭和15年(1940)、立山連峰の主峰・雄山の一等三角点(2992m)横に寄贈して建設した「風景指示盤」を、昨夏41年ぶりに再建したことを記念し企画されたもの。立山を通して富山の豊かな自然を全国に発信しようというのが企画のねらいだ。
 
 昨年3月末から5月に行われた歌詞の募集には、39都道府県から697点の応募があり、富山県舟橋村の中学生、池野元はるかさんの歌詞「たったひとつの幸福」が最優秀賞を受賞。この歌詞にシンガー・ソングライターのみなみらんぼうさんが曲をつけた。曲のもつ日本の和の美しさに共感し、歌唱を担当したのが国立音楽大学声楽科出身の女性アーティストで、「たったひとつの幸福」がデビューCDとなる友香(ともか)さん。日本を訪れる外国人観光客へのメモリアルソングともなるように、ポップス調の作品に仕上がっているのが特徴だ。なお、昨年10月、歌詞の入賞・入選者を表彰する発表の集いが富山国際会議場で行われた。

 池野元さんの歌詞を読んでみると、空を切り取るほどの立山の大きさと、届かない大きな夢が重ねられている点が印象的。1歩1歩夢に近づこうとする姿を、四季折々に表情を変える立山になぞられて、率直な言葉で綴られている。「自宅から望む立山は、これまで近くにあり過ぎて意識したこともなかったが、作詞をしながら改めてその大きさ、包容力を感じた」と立山への思いを語る池野元さん。歌詞の審査を担当したみなみらんぼうさんは「立山のすがすがしい空気感にぴったりのとてもピュアな作品。自由な言葉の使い方に可能性を感じた」と評価。同じく審査した白井貴子さん(歌手)は「歌の舞台は富山だが、富山以外に住んでいる人も共感できるような普遍性があり、長く親しまれる歌になるのではないか」と期待を寄せる。

●DVDで立山の写真を楽しみながら

 CDは、立山連峰の四季などを写したDVD版との2枚組み(1,260円)。CDには、友香さんが歌う「たったひとつの幸福」と、桜色の風が舞う故郷を想う歌「桜色の風」、「たったひとつの幸福」のカラオケバージョンがおさめられている。ユニークなのが、100枚ほどの写真を紹介するDVD。「たったひとつの幸福」の歌詞のイメージに合わせ、紅葉や冬の立山、富山平野から仰ぐ立山、ライチョウ、チングルマ、称名滝などの美しい写真が挿入されており、歌を聴きながら立山の四季が楽しめる。また、「桜色の風」には、立山のほか、雪におおわれた五箇山の合掌造りや、越中八尾のおわら踊り、高岡御車山祭などの写真がモノクロで紹介されており、「たったひとつの幸福」のバージョンとはまた違った趣きを感じさせる。

 友香さんの伸びやかな歌声は、「カーター記念黒部名水ロードレース」<5月27日(日):黒部市>や「イースタンリーグ戦 読売VS楽天」<6月3日(日):富山アルペンスタジアム>、「立山・美女平ウォーク」<6月20日(水):弥陀ケ原ホテルでトーク&コンサート>などのイベントでも楽しめる。

 歌を聴き、写真を鑑賞し、立山に関心を持たれた方は、ぜひ立山登山へ。「立山こころの歌」制作事業の企画のきっかけになった「風景指示盤」を見てほしい。雄山山頂の雄山神社社務所のそばにある風景指示盤は、台石の上に胴体となる石を積み、笠石を載せた石灯ろうのような形。一番上にある直径1mの銅製の円盤には、山頂から望む北アルプスの山々や富山湾、能登半島、常願寺川、神通川などの名称が刻まれ、大パノラマを楽しむ格好の案内板となっている。なお、風景指示盤は、より多くの人たちに山に登ってもらい、山の自然に親しんでもらおうとの願いから、昭和15年(1940)から16年(1941)にかけて、立山のほか富士山、白馬岳、大菩薩峠に「登山者たちへのこよなき贈り物」として読売新聞社が寄贈。戦前、戦後を通じて登山者に親しまれていたが、立山の風景指示盤は雄山神社の山頂社務所改築工事のため、昭和40年(1965)ごろに撤去され、社務所内に解体されたままになっていた。昨年8月に再建され、“元服立山登拝”の小中学生らが参加して除幕式が行われた。

 読売新聞北陸支社業務部では「“たったひとつの幸福”は、日本百名山の一つ、立山をモチーフにした“ご当地ソング”。読売新聞の発刊記念として、地域に根ざしたCDを制作したのは全国でも初めて。日本の心を音楽で表現しようとする試みとして、富山はもちろん、全国へPRしていきたい」と話している。



問い合わせ
●読売新聞北陸支社業務部
TEL.0766-26-6810
FAX.0766-26-6814
http://hokuriku.yomiuri.co.jp/hoku45th/

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