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2007年 3月 7日 [ トピックス ]

No.290-2:越中料理を全国ブランドへ! 創作「越中料理」コンテスト開催


 富山の冬の食材を活かし、健康・癒しのニーズにもマッチした「創作料理」及びアレンジされた「伝統料理」を競う創作「越中料理」コンテストがこのほど開催され、設定部門別に最優秀作品1点、優秀作品2点が決定した。

●全国に誇る、富山の多彩な食材を使って

 ブリやシロエビ、ホタルイカなど富山湾の幸、コシヒカリや氷見牛、リンゴ、山菜などの野山の幸・・・。食材の宝庫といえる富山県だが、こうした食材を活用した「越中料理」というものは確立されていない。そこで富山の旬の食材や伝統を生かした「越中料理」を継承・創作し、全国ブランドに育成することを目指し、創作「越中料理」コンテストがこのほど開催された。主催は、富山県や県内の商工、経済、農業、漁業、食品、料理などの各団体で組織する創作「越中料理」コンテスト実行委員会。

 コンテストでは、富山の冬の食材を活かし、健康・癒しのニーズにもマッチした「創作料理」及びアレンジされた「伝統料理」をコンセプトに、A部門<店頭価格1,500円以内(お手軽な定番メニュー「越中弁当・越中どんぶり・越中麺」)>、B部門<店頭価格3,000円以内(富山の食の魅力を堪能するちょっとリッチな「越中ランチ」和食部門)>、C部門<同(洋食部門)>、D部門<同(中華部門)>、E部門<店頭価格6,000円以内(富山ならではの豪華ディナー)>、F部門<材料価格(1人分)500円以内(子どもに食べさせたい1品「越中ヘルシー料理」)>の6部門が設定された。公募スタイルでA~E部門はプロ・アマを問わず、F部門はアマチュアが対象。料理には富山産の食材を2つ以上使用することも規定された。

 審査は、書類選考(レシピ・完成写真)による1次審査と実食審査による2次審査から成り、応募総数183点の中からA~E部門各5点、F部門9点の合計34作品が1次審査を通過。2月24日(土)に行われた2次審査では、料理雑誌の編集長をはじめ、県内外の9名の審査員が作品1点1点を実食しながら、創作性、美味しさ・見た目、商品性、栄養バランス・食の安全の項目別に5段階でチェック。4時間半にわたる厳正な審査の結果、各部門別に最優秀作品1点、優秀作品2点が決定した。

●県民の料理に対する意識の高さを認識

 最優秀作品をいくつか紹介しよう。A部門の「富山味めぐり」(斉藤耕治さん)は、“ゲンゲのアラレ揚げ”、“とやまポークと魚津りんごのソテー”など4品を盛り込んだ手軽な越中弁当。唐揚げにしたゲンゲの香ばしさと柔らかさが食欲をそそり、特に、ソテーはポークの甘味とりんごの酸味が見事にマッチしていると評価が高かった。C部門の「富山をおしゃれに食べちゃおう」(坂田陽一さん)は5品構成。強火でソテーした寒ブリを氷水で冷やし、ナンプラーやオイスターソース、ニンニクチップなどを混ぜたソースでいただく“氷見・寒ブリのタタキ タルタル仕立て”は、寒ブリのタタキとエスニック風味のナンプラーソースの組み合わせがユニーク。小さく丸めたご飯に薄くベーコンを巻き、中央にウニを乗せて軽くオーブンで温めた“富山米・コシヒカリの一口ウニの洋風寿司”は、ウニとベーコンが意外な美味しさを醸し出していると好評だった。

 「本格派日本料理」と絶賛されたのがE部門の「越中日本海冬めぐり」(七徳悟さん)。その名の通り、“新湊ずわい蟹の生春巻”、“鮟鱇(あんこう)の肝酢和え”など、海の幸の繊細な味わいを堪能できる逸品が揃った。これに“上市産里芋甘海老射込み”、“福光産干柿のパイ”などが並び、実用的なメニューとしても高く評価された。また富山米のコシヒカリを入善深層水で炊いた釜飯もアイデアが光った。F部門の“げんげの蕪(かぶ)蒸し”(山森ひろ美さん)は、蒸したゲンゲの淡白でふっくらとした白身の食感、蕪の甘味が特徴。薄味だが味わい深く、ヘルシーな料理としてポイントが高かった。

 安井恒夫審査委員長は「アマチュアの作品は発想の豊かさ、素材の組み合わせ、ネーミングのユニークさが印象的。プロの作品はどれも素晴らしく、甲乙つけ難かった。来年もさらに飛躍したいい料理が出ることを期待したい」と講評。東京の料理雑誌編集長からは「素材を活かした調理方法のレベルの高さ、料理に対する意識の高さを感じた。東京へどんどんPRしてほしい」などのコメントが寄せられた。

 創作「越中料理」コンテスト実行委員会事務局(富山県商工労働部観光課)では「越中料理をPRするため、今年度中に受賞作品を紹介したパンフレットの作成、旅行エージェントの招聘、モニターツアーなどを実施する。料理の紹介とともに富山の観光資源や歴史・文化に根ざした物語・ストーリーを併せて発信し、全国ブランドへの育成を目指す」と話している。



問い合わせ
●創作「越中料理」コンテスト実行委員会事務局(富山県商工労働部観光課)
TEL.076-444-3200
FAX.076-444-4404
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1302/

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