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2007年 2月 28日 [ 特産品 ]
No.289-2:入善ジャンボ西瓜、「地域団体商標」に県内初登録
入善町特産の「入善ジャンボ西瓜」が特許庁の「地域団体商標」にこのほど登録された。JAみな穂(入善町)が昨年6月に同庁へ出願していたもので、県内からの登録は初めて。その他県内関係では、「氷見はとむぎ茶」、「黒部米」など8件が出願されており、審査中となっている。
●県内関係では、あと8件が審査中
入善町特産の「入善ジャンボ西瓜」が特許庁の「地域団体商標」にこのほど登録された。JAみな穂(入善町)が昨年6月に同庁へ出願していたもので、県内からの登録は初めて。
近年、他の地域との差別化を図るため、地域ブランドづくりが全国で盛んに行われている。そんな中、従来は「関さば」などのように全国的な知名度がなければできなかった商標登録が、2006年の商標法の改正によって、隣接する都道府県での認知が確認できれば、「地域団体商標」としての登録が認められるようになった。農業協同組合や事業協同組合などが出願人として認められており、地域団体商標権者の権利として、他人による類似商品の使用などに対し、商標権の侵害に当たるとして、不正使用の差止請求や損害賠償請求などができる。
地域団体商標の登録については、2007年1月31日(水)までに全国から661件が特許庁へ出願されており、そのうち2月20日(火)までに160件の登録査定が行われた。富山県商工企画課では、商標の取得を促進するため、「富山県地域団体ブランド発信応援事業」などを進めている。県内からは、入善ジャンボ西瓜のほか、「氷見はとむぎ茶」、「黒部米」、「富山名産昆布巻かまぼこ」、「とやま牛」、「とやま和牛」、「高岡銅器」、「加積りんご」、「高岡仏具」の8件が出願されており、審査中となっている。
●黒部川扇状地が多くの実りを育む
入善ジャンボ西瓜は、ラグビーボールのような長楕円形が特徴。平均的なものでも長さ約40cm、直径約30cm、重量15〜18kgもあり、まさに「スイカの王様」といった雰囲気だ。大きなものでは28kgのものが一昨年に収穫されたという。ピンク色の果肉はみずみずしく、上品な甘味を持つ。出荷の際にネットに入れられ、わらで編んだ「さん俵」と呼ばれる座ぶとんで上下を挟み、荒縄で縛られるのもユニークだ。
入善ジャンボ西瓜の生産は、明治30年(1897)ごろから始まり、地元の気候や風土に合うように研究・改良が重ねられ、広く栽培が普及。大正時代にはロシアなど海外へも輸出されたほどだ。入善町内での昨年の作付け面積は約8haで、21軒の生産農家で3万3,000個ほどを栽培している。生産農家では「入善町ジャンボ西瓜生産組合」を組織し、栽培技術の向上や伝承などに取り組んでいる。
一般的にスイカは接ぎ木で栽培されるが、入善町では砂地に自根栽培されている。これは、湧水の豊富な黒部川扇状地ならではのもので、黒部川扇状地の豊かな自然環境がおいしいスイカを育んでいるともいえる。出荷は毎年7月下旬から8月中旬で、7月1日から申し込み受付が始まる。
JAみな穂・営農センターでは「今年は、栽培を初めてから110年を迎えます。地域団体商標の登録も一緒に祝いたいと、夏にはイベントなどを検討中です」と話している。
問い合わせ
●JAみな穂・営農センター
TEL.0765-72-1190
FAX.0765-74-0997
http://www.ja-minaho.or.jp/