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2006年 9月 20日 [ トピックス ]
No.266-1:“富山型食生活”の確立を! 富山県食育推進計画まとまる
平成17年9月、全国に先駆けて「食育推進会議条例」を制定した富山県。この条例に基づき設置された「富山県食育推進会議」は、食を通じて、健康で長生きできる生活づくりを目指した「富山県食育推進計画」をこのほどまとめた。
●家族そろった楽しい食事で健全な食生活
平成17年9月、全国に先駆けて「食育推進会議条例」を制定した富山県。この条例に基づき設置された「富山県食育推進会議」は、食を通じて、健康で長生きできる生活づくりを目指した「富山県食育推進計画」をこのほどまとめた。
食育とは、食に対する興味や関心を育み、食の大切さや食に関する正しい知識を身につけ、健全な食生活を実践できるようにするための教育だ。近年、食べ物を大切にする心の欠如、栄養バランスの偏った食事、肥満や生活習慣病の増加など、食をめぐるさまざまな問題が浮かび上がっている。富山県でも、20〜30歳代を中心とした高い朝食の欠食率や、各世代を通しての野菜摂取量の少なさなどが見られる。また、県内には身近なところに水田や畑があるものの、農林水産物の生産に対する消費者の意識はどれくらいあるのか、地元の生産者と消費者との間に距離が生じているのが現状だ。
これらを踏まえ、県食育推進計画では「元気な子どもの育成(食の体験・学習)」、「健康で長生きできる人生(食生活の改善)」、「地域の活性化(地元食材の生産拡大など)」を推進目標に掲げ、1.「県産の米や魚を中心とした“富山型食生活”の確立」、2.「家族そろった楽しい食事で健全な食生活の実現」、3.「家庭を中心とした食育を地域社会で支援」の3点をポイントに推進施策(行動計画)を展開していくこととしている。取り組みの期間は、今年度から22年度の5年間となっている。
●新たな「越中料理」の創作も図る
自然環境に恵まれた富山県では、良質で美味しい富山米や、ブリやシロエビなどの新鮮な魚介類、採れたての野菜・果実など、四季折々の旬の味覚を味わうことができる。1.「県産の米や魚を中心とした“富山型食生活”の確立」では、富山米や旬の味覚を中心にした栄養バランスのよい富山型食生活の確立を目指して、1日の望ましい食事の組み合わせや分量、富山の食材を使った料理例、カロリーなどを紹介した富山県版の「食事バランスガイド」を作成する。また、郷土料理など地域の食文化の伝承や、富山の食材を活用した新たな「越中料理」の創作、食文化を伝承・創造する人材の認定制度の創設も進めていく。越中料理に関しては、開発に向けて懇話会が立ち上がっており、来年1〜2月にプロを対象とした創作料理コンテストを開催する予定だ。
2.「家族そろった楽しい食事で健全な食生活の実現」では、1日1回家族で食事をとる県民の割合を現状の89%から95%以上にする目標を掲げた。毎月第3日曜日の「とやま県民家庭の日」から始まる1週間を「とやま家族ふれあいウィーク」とし、家族そろった食事の普及・啓発を図るとともに、親子で参加する料理教室など、食を楽しみながら学ぶ機会を充実させ家庭の味づくりを推進していく。
3.「家庭を中心とした食育を地域社会で支援」については、飲食店などで割引きサービスが受けられる「とやま子育て家庭応援優待制度」(10月開始)と連動し、家族そろっての食事がしやすい環境づくりを進めるほか、食育ホームページの開設などによる県民への幅広い情報提供を行うことも特色となっている。
富山県農林水産部農林水産企画課では、「食育推進計画では、朝食を食べない子どもの割合をゼロに、肥満者の割合を男性25%以下、女性20%以下に、学校給食における地場産食材の割合を30%以上にするなどの数値目標も盛り込んだ。食育推進フォーラム<10月31日(火)>なども開催し、食育推進計画の普及・啓発に努めていきたい」と話している。
問い合わせ
●富山県農林水産部農林水産企画課
TEL.076-444-3954
FAX.076-444-4407
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1600/