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1998年 1月 17日 [ トピックス ]

No.015-2:国内最多、世界で2番目、9個目の超新星を発見!


 富山市のアマチュア天文家・青木昌勝さん(40才)は、平成8年に超新星の捜索観察を開始して以来、今まで9個を発見。日本で最多、世界でも2番目の記録を達成した。
 星の中には進化の過程で、最終段階に大爆発を起こすものがあるが、この星の爆発を超新星と呼んでいる。銀河系内では100年に1、2回程度の爆発があるだけだが、無数の銀河が存在する広い宇宙では、その超新星が頻繁に見られる。望遠鏡では、それまで何も見えなかったところに、突然光点として姿を現し、2ヵ月ほど輝いてから元の見えない状態にもどる。光点として見えるうちに、望遠鏡でとらえるわけだ。
 青木さんが星空に興味を持ったのは23才のとき。友人が撮った天体写真を見て宇宙の魅力に取りつかれ、自分でも趣味で天体撮影を始めたのがきっかけ。今から6年前に自宅3階に43cm径の天体望遠鏡を設置してからというもの、ますます星空のとりこになっていった。「私にとって宇宙は未知で神秘的なことが多く、観察を続けるうちにどんどん惹かれていきましたね」と、青木さんの宇宙への夢はさらに大きく膨らみ、超新星の捜索観察を始めるようになる。
 雨や雪の多い富山県は、星空の見える日が少なく、天体観察の条件としては良くないが、青木さんは、独自のノウハウで効率よく探索しているとか。それが2年間という短期間で9個もの超新星を発見したことにつながっている。ただ、青木さんは発見した超新星の個数や記録にはそれほどこだわっておらず、見つけたときの大きな喜びが、新たな発見へと自分を突き動かしているという。
 「超新星を発見するでしょう、するとこの星をいま目にしているのは、全世界でも自分だけかと思うと、もう興奮しますね。それからすぐ世界中の天文学者に知られて研究されますが、あとからその超新星についての研究成果を知るのもまた楽しみです」と、発見の醍醐味を話してくれる。青木さんの捜索観察の技術は専門家からも高い評価を得ており、さらなる今後の活躍が期待される。

* 問い合わせ
●青木昌勝
〒930 富山市月岡5-174
TEL 0764-28-9158

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