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1997年 9月 2日 [ 特産品 ]
No.009-4:万葉の花を材料に使ったアイスクリームを開発。
富山県高岡市の伏木商工業青年部会が試作しているアイスクリームが話題を呼んでいる。万葉集に詠まれたカタカゴ(堅香子)の花を材料にしたもので、万葉のふるさと高岡市の特産品の一つとして、10月5日に行われる『高岡万葉まつり ラジオウォーク万葉』にお披露目する予定だ。
万葉集に登場するカタカゴとは、ユリ科のカタクリのことだと言われており、4月下旬にユリに似た小型の薄い紅紫色の花を咲かせる。その可憐な花は、うなじを垂れた清楚な少女の美しさを連想させるもので、見る者に清らかな感銘を与える。奈良時代に越中の国守として高岡市伏木に赴任した万葉の歌人・大伴家持が、「もののふの 八十をとめらがくみまがう寺井の上の かたかごの花(大勢の乙女たちが水を汲む、寺の井戸のほとりのかたくりの花よ)」と詠んでいることから、地元では昔から親しまれている。
カタカゴをアイスクリームに使うという発想は、同部会などが中心となって開催した「ふしきまちおこしフォーラム」での高校生のアイデアがきっかけ。明神隆会長は、「花びらをアイスクリームの表面にあしらうか、あるいはアイスクリームを花と同じ色にするか、いろいろ試作しているところです。清楚で鮮やかなイメージのカタカゴの花の魅力が、ぎゅっと詰まったアイスクリームにしたいですね」と話す。
今年は『高岡万葉まつり ラジオウォーク万葉』用に300個を限定販売する予定。カタカゴのアイスクリームの反響は大きく、「1万個を送ってくれ」と、早々と注文が入ったりもしているそうだ。同部会では、今後もカタカゴの花をキーワードに、さらに多彩な万葉グッズを開発していきたいとしている。
* 問い合わせ
●伏木商工業青年部会
〒933-01 高岡市伏木湊町7-1
TEL 0766-44-0457