富山県小矢部市の（協）県ニット工業センターでは、消臭効果の高い竹炭を衣料繊維に付着させる技術を開発、紳士及び婦人用靴下として販売している。
　開発した加工技術は、粉砕機で１０ミクロン以下の微粉炭にした竹炭と、竹を炭にする時に抽出される竹酢液を入れたマイクロカプセルを、繊維の表面に１平方メートルあたり約５００万個の割合で付着させる。消臭試験では、悪臭の成分とされるアンモニアや硫化水素などが分解され、２０分後にはほとんど臭いが消えた。また、繰り返し５０回洗濯しても竹炭やマイクロカプセルは繊維に付いたままで、効果が長く持続する。竹炭を付着させても繊維が黒く変色することはなく、少々青味がかる程度なので、白い繊維にも利用できる。この加工技術は現在特許出願中である。
　竹炭には、高い消臭効果の他、有害な電磁波を遮断、遠赤外線による温熱効果、マイナスイオンを発生させて疲れをいやすなどの効能があり、竹酢液のほうは、虫よけ、抗菌などにも効能があるとされている。それぞれの効能を利用した、体にやさしい靴下といえる。
　竹炭利用の靴下は今年の春から「竹紀行」のブランドで九州、四国地方などで販売しているが好評で、同センターでは今後、全国販売をしていきたいとしている。
　「竹紀行」の紳士及び婦人用靴下が１足１２００円〜、５本指のインナーソックスが１５００円〜。関連商品として、竹炭入りの「枕カバー」「寝具用マット」なども販売しており、今後も積極的に竹炭を使った商品を開発していく予定である。

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●協同組合富山県ニット工業センター染色センター
〒932　富山県小矢部市福上396
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