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2001年 2月 21日 [ トピックス ]

No.073-4:違った日本海が見えてくる—さかさ地図が全国で大人気

環日本海諸国図は、国土地理院の承認を得て富山県が作成した縮尺350万分の1の“正確な地図”。

この地図「環日本海諸国図」は、航空路線や海上輸送路など国際ルートの整備・促進を目的として、富山県が作成したもの。大きな特徴は、北が上という固定概念をひっくり返し、南を上にして見るように作られていること。北はサハリン、南は台湾の一部、西は中国の北京などを含む範囲が富山県を中心とした正距方位図法で描かれており、環日本海交流の拠点となる都市の位置関係がわかりやすく示されている。この地図を見ると、日本海が一つの大きな内海で、それを囲むようにして日本列島と大陸があるように見え、日本とロシア極東地域、中国東北部、韓国などとの距離が驚くほど近いことが良くわかる。このため、環日本海文化を理解する上で、最適の資料として県に多くの引き合いが寄せられている。
歴史的に、この地域には深いつながりがある。石器時代から江戸時代のはじめまで、古来、大陸から文化やモノ、人が最初にたどり着くのは、多くが日本海沿岸の港町だった。 “ウラ日本”という日本海側の暗いイメージは、明治以降に作られたものだ。
近年、環日本海地域の交流が盛んに提唱されるようになり、日本海沿岸の地域では、貿易や投資のほか、学術研究や環境協力の分野でも活発な交流が行われるようになってきている。富山県でも特定重要港湾である伏木富山港を抱え、アジア諸国と海運が盛んなほか、1990年以降ソウル便、ウラジオストク便、大連便など航空路線が次々と開設され、人の行き来も多くなっている。
この地域での国際交流熱が高まるなか、この「さかさ地図」が、環日本海文化のいわばルネサンス的存在として、ますます注目を集めそうだ。

「環日本海諸国図」(B1判、1/350万、税込送料別260円)は、富山県の刊行物センターで好評発売中

問い合わせ
●富山県土木部企画用地課
TEL 076-444-3313

●富山県刊行物センター(富山県民会館内)
TEL 076-432-3111

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