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2001年 10月 5日 [ トピックス ]
No.080-1:日本最高標位の水洗式公衆トイレを建設中
●環境にぐっと優しい、土壌処理循環式のトイレ
北アルプス・立山の一ノ越(標高2,700m)で、日本最高標位の水洗式公衆トイレの建設が7月から進められており、10月末に完成し、来シーズンから使用開始となる。一ノ越は、立山黒部アルペンルートの室堂ターミナルから歩いて約1時間の雲上の地。立山登山の拠点であり、年間約5〜6万人の利用がある。電気・水のない、山岳地特有の厳しい条件のため、現在のトイレは地下浸透方式で、環境への影響、臭いなどが問題となっていた。新トイレでは、バイオ菌の入った土壌漕で汚水を浄化させ、きれいになった水を太陽光発電のモーターを使用して、再び洗浄水として再利用する「土壌処理循環式」の水洗式(足踏みポンプ式簡易水洗)を採用。これまでの地下浸透方式に比べ、環境にぐっと優しくなる。また、し尿のヘリ搬出が不要になり、経費の軽減も図れる。維持管理は、立山黒部環境保全協会と一ノ越山荘が行い、山岳地におけるし尿処理の理解と協力を得るために、チップ制(利用者1人100円程度)を導入する予定だ。
●洋式トイレも設置
新トイレは鉄筋コンクリート建てだが、山岳地の景観に配慮して、木材や現地産の岩石をあしらったデザインとなる。トイレ内には、身障者や外国人などに配慮し、洋式の便器を男女トイレに1つずつ設置。登山ザックなどの荷物を置くスペースも設けられる。また、壁にはし尿処理の方法を解説したパネルも展示される。 現在、立山一帯は紅葉シーズン真っ只中。9月半ばから室堂平(標高2,450m)でイワイチョウやチングルマなどの紅葉が始まり、9月28日の初冠雪を経て、弥陀ヶ原(標高1,930m)で見ごろを迎えている。ナナカマドやクロマメノキなどの紅葉、ダケカンバやオガラバナなどの黄葉が美しい風景を演出しており、大自然の絶景を堪能することができる。“紅葉前線”はさらに標高を下げ、美女平(標高977m)では10月中旬から下旬にかけて見ごろを迎えると予想される。
問い合わせ
●富山県生活環境部自然保護課
TEL(076)444-3399