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2001年 12月 5日 [ 特産品 ]
No.084-2:馬の置物で一年の幸運を願う
●職人の卓越した技から生み出される独特の味わい−高岡銅器−
2002年の干支は「午」。馬の置物は、軽やかに駆ける姿から開運祈願の縁起物として十二支のなかでも人気が高く、コレクターも多い。富山県の伝統産業である高岡銅器では、毎年干支をモチーフにした作品がつくられており、馬の置物にも力が入っている。
雄大な自然のなかを鬣(たてがみ)をなびかせながら走る一頭の姿、愛情あふれる親子馬、馬上の武者など、馬の置物の造形はいろいろ。ブロンズ、金箔仕上げ、銀メッキなど、加工方法によって、印象も変わる。眺めていると、職人の卓越した技から生み出される独特の味わい、馬の躍動感に誰もが魅了されるだろう。置物のほかには、馬の姿をあしらった文鎮や箸置き、ペーパーウエート、馬頭栓抜き、キーホルダーと小物も揃っており、高岡の旅のお土産にもぴったりだ。
1979年に国の伝統工芸品の特定産地の指定を受けた高岡銅器。大型の梵鐘から仏具、香炉、花器などにいたる製品の出荷額、販売額は全国シェアの90 パーセント以上を誇る。また近年では、現代的なデザインを取り入れたクラフト製品なども人気となっている。なお、高岡銅器の製品は、高岡地域地場産業センターや各銅器メーカーのショールーム、工房などで鑑賞、購入できる。
●木のもつ自然な風合いが魅力−井波彫刻−
高岡銅器と同じく、1979年に国の伝統工芸品の特定産地の指定を受けた井波彫刻。全国一の規模を誇る木彫りのまちでも、毎年干支をモチーフにした作品が製作され、販売されている。
木彫の馬の置物は、木のもつ自然な風合い、温かみが観るものの心を和ませてくれる。目と鼻の表情、引き締まった馬体、すっくと立った気高い姿。不況のなかで、馬のように未来へ向かって軽やかに駆けたい、と思わせる彫刻美にあふれた逸品である。
井波彫刻では、ケヤキ、クスノキ、キリを材料に、荒彫りから仕上彫りまで200本以上のノミ・彫刻刀を駆使し、欄間や衝立、獅子頭、天神像などに代表される作品が製作されている。井波彫刻総合会館や木彫りの里・創遊館、工房が軒を連ねる八日町通り界隈などで、工匠たちの技が冴えた作品を鑑賞、購入することができる。ノミを打つ槌音を心地よく感じながら、井波町をそぞろ歩いてみたい。
問い合わせ
●高岡銅器/(財)高岡地域地場産業センター
TEL(0766)25-8283
●伝統工芸高岡銅器振興協同組合
TEL(0766)24-8565