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2002年 1月 20日 [ 特産品 ]
No.086-3:高岡銅器の職人、大坂城ゆかりの擬宝珠を復元
●400年の時を超えて、心を通わせる
1615 年(元和元年)の大坂夏の陣まで、大坂城の外濠にあたる東横堀川・高麗橋の欄干に飾られていた擬宝珠(ぎぼし:現在、大坂城天守閣に保存)が橋の修復工事に伴い、高岡銅器の職人たちの手によって復元(複製)された。橋の修復工事は2月末に終了する予定で、3月上旬から橋詰めにある広場に豊臣秀吉ゆかりのモニュメントとして設置・公開される。
擬宝珠は欄干の柱頭などにつける宝珠の飾りで、高麗橋の擬宝珠は高さ68センチメートル、口径36センチメートルの堂々とした大きさ。複製の製作を担当した高岡鋳芸社では、現物の写真撮影からコンピュータ3Dシステムによる立体測定、鋳型製作、鋳造へと作業を進めた。日本の伝統的な発色法である鉄イオンと銅イオンによる焼着酸化法を採用し、現物と同じ茶系統の色をよみがえらせた点も注目される。「慶長九年 甲辰八月吉日」と記された銘に歴史の重みを感じた、と高岡鋳芸社では語る。
●高岡銅器の職人たちの熟練の技と熱き想い
1929年(昭和4年)に現在の鉄筋コンクリートのアーチ橋に架け替えられた高麗橋は、老朽化のために現在修復工事が行われており、車道7メートル、歩道3メートル×2に拡幅される。なお、昭和時代に設置された擬宝珠や灯籠も高岡銅器の職人たちの手により修理を終えた。
大河ドラマの影響からか、戦国から江戸初期にかけての時代が何かと注目されている今年。大坂城ゆかりの擬宝珠と橋にその時代の風を感じ、また高岡銅器の職人たちの熟練の技と熱き想いを感じてみたい。
問い合わせ
●高岡鋳芸社
TEL(0766)25-0792