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2002年 8月 7日 [ トピックス ]

No.099-1:日本最高標位の水洗式公衆トイレ、立山・一ノ越で供用開始


●山岳地の環境に配慮した土壌処理循環式

 北アルプス・立山の一ノ越(標高2,700m)に日本最高標位の水洗式公衆トイレが誕生した。太陽光発電のモーターによって、バイオ菌の入った土壌槽で汚水を循環させ、きれいになった水を再び洗浄水として再利用する土壌処理循環式(足踏みポンプ式簡易水洗)を採用しており、山岳地の環境にやさしい構造となっている。周囲の景観に配慮して、建物には自然の岩石や木材が使用されており、落ち着いた雰囲気が利用者に好評のようだ。
 一ノ越は、立山黒部アルペンルートの室堂ターミナルから徒歩で約1時間の距離にあり、立山への登山客はもちろん、観光客の入り込みも多いことから、明るく清潔で機能的なトイレの建設が待たれていた。使用が開始されたトイレには、洋式の便器や登山ザックなどの荷物を置くスペースも設けられており、標高 2,700mの山岳地にあるトイレとは思えないほどの充実した内容となっている。

→写真をダウンロード(350dpi)


●立山初のチップ制を導入

 トイレの利用にあたり、「チップ制」(1人100円程度)が立山で初めて導入されたことも話題だ。山岳地におけるし尿処理の理解と協力を得るためのもので、県外では上高地や富士山などで導入されている。
 今年は国連の「国際山岳年」にあたり、山岳県富山ではその魅力を発信しようと、10月までさまざまなイベントが予定されている。9月5日(木)〜6日(金)には、「第4回全国山岳トイレシンポジウム」が富山市と立山・室堂平で開催される予定で、山岳地におけるトイレの現状や環境保全に向けての取り組みなどについて話し合われる。
  残雪が涼感を漂わせ、また高山植物が可憐な花を咲かせる立山の夏。一新された一ノ越の水洗式公衆トイレで用を足し、爽快な気分で立山登山や散策に出掛けてみたい。

問い合わせ
●富山県生活環境部自然保護課
TEL 076-444-3399

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