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2002年 11月 13日 [ 特産品 ]
No.105-3:富山湾の秋冬を彩るベニズワイガニの鮮やかな紅色
●まるで紅色のじゅうたんを敷き詰めたよう
富山湾の秋冬の風物詩・ベニズワイガニ漁が最盛期を迎え、新湊市・新湊漁港では、競りの始まる午後1時には幅10メートル、長さ50メートルほどにわたり、裏返しにされたベニズワイガニが隊列を組んでずらりと並ぶ。その光景は鮮やかな紅色のじゅうたんで敷き詰められているようだ。
ベニズワイガニは、クモガ二科ズワイガニ属の深海性のカニで、海谷や深海長谷など複雑な地形をもつ富山湾では、深度340〜1,200メートルの深海に棲息している。体全体がズワイガニより紅色が濃く、成体の甲羅の幅は大きなもので雄約15センチ、雌約9センチと雄雌格差があるのも特徴。甲羅の形は丸みを帯びた三角形で、眼のある前頭部がやや尖がっている。
料理は茹であげ、刺身、から揚げなどが中心。茹でた身はズワイガニより水分が豊富でやわらかく、身離れもよく、食べやすい。淡黄緑色の味噌(内臓)はグリコーゲンなどを多く含み、独特の風味が食通を楽しませる。
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●富山県で考案された、ベニズワイガニの「かご漁法」
ベニズワイガニは、「かご漁法」で漁獲されている。水深800〜1,000メートルほどの海底にサバなどの餌を入れたかごを並べ、2〜3日後に引き上げて漁獲する方法で、起伏の多い海底や岩礁地帯でも行えることや、ベニズワイガニを傷つけることなく捕獲できることなどが利点だ。このベニズワイガニの「かご漁法」は富山県魚津市の漁師が昭和36年に考案したもので、その後日本海側一円に広まった。漁期は9月1日から翌年5月31日までで、乱獲防止のため、県内業者は漁獲量を年間800トンと自主規制している。
新湊漁港では、今年から新しい競りの方法を導入し、獲れたてで新鮮な新湊ブランドのベニズワイガニをこれまで以上にアピールできるようになった。
問い合わせ
●新湊漁業協同組合
TEL 0766-82-3147