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2002年 12月 25日 [ 特産品 ]
No.108-3:ウィスキー樽を再利用した家具づくり
●高品質のホワイトオークをエコロジー素材として再生
福光町の家具職人・工藤幸市さんは、ウィスキー造りに使われる樽を再利用してイスやテーブル、フローリング材などを製作している。この取り組みが、リユース、リサイクルといった資源循環型社会への関心の高まりのなかで注目されている。
工藤さんがウィスキー樽を使った家具製作を始めたのは、1993年。大手洋酒メーカーの工場を訪れた際、山積みとなった廃棄直前の樽を見たことがきっかけだった。樽材は、樹齢150年ほどのホワイトオーク(樫)。節や反りのない柾目板が使用されているため、ウィスキーを何十年と寝かせていても、木の堅さは失われていなかった。「なんとか、木を生き返らせることはできないか」。工藤さんはそんな思いから、試行錯誤の結果、樽用に湾曲したホワイトオークを平板に加工することに成功し、特許を取得。樽材を使った家具づくりが始まった。
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●人と環境にやさしい家具・建築素材
現在、樽材は工藤さんの手によって、イスやテーブル、飾り棚、衝立、照明器具、フローリング材などに再生されている。樽材は、ウィスキーの熟成に使われるため、無燻蒸で有害な薬品も一切かけられていない。エコロジー素材として安全面でも心配ないのが大きな特徴だ。家具の仕上げは塗装で決まるといわれるが、工藤さんは化学物質を含まない植物性オイルを塗料に使うなど、使用する人の健康や環境に配慮しながら、一台一台を丁寧に仕上げる。
樽材から生み出される家具には、大量生産品にはない、高い精度と手作り品ならではの温もりがある。樽材に魅せられ、夢をかける工藤さんの熱い思いが樽の家具から伝わってくる。
問い合わせ
●樽夢工房
TEL 0763-52-0513