トピックス

アーカイブ

2002年 12月 25日 [ トピックス ]

No.108-1:いま、富山県出身の映画監督の活躍が目覚ましい


●美しい映像で描かれた、大人のファンタジー

 富山市出身の杉森秀則監督のデビュー作「水の女」が、11月にギリシャで開催されたテサロニキ国際映画祭でグランプリにあたる「ゴールデン・アレクサンダー賞」を受賞した。同映画祭は世界の映画祭のなかでも新人監督の登竜門として知られている。
 杉森監督は、TV局のディレクター時代にドラマやドキュメンタリーなど多くのジャンルで番組を制作。その後、CMディレクターなどを経て、この「水の女」で映画監督としてデビューを飾った。本作品では監督のほか、脚本・編集も担当。これまで、サンダンス/NHK国際映像作家賞を受賞、ベネチア国際映画賞では世界の新人監督7人のうちの1人にも選ばれている。
 本作品は、小さな町で銭湯を営む“水の女”(UA)と“火”に魅いられた不思議な男(浅野忠信)が織り成す宿命の恋を描いている。「日本人独特の自然と人間との関わりを描きたかった」と杉森監督が語るように、水にうつる空、燃える炎など、美しい映像が印象的で、銭湯を舞台にした“大人のファンタジー”ともいえる作品に仕上がっている。なお、映画は今秋から東京などで公開されており、富山では1月から公開予定。

→写真をダウンロード(350dpi)


●富山で育まれた映画人が新時代を切り拓く

 映画監督といえば、「釣りバカ日誌13」の本木克英監督(富山市出身)、1月18日から全国公開が始まる「壬生義士伝」の滝田洋二郎監督(福岡町出身)ら、富山県出身の映画監督の活躍が目覚ましい。
 今夏公開された「釣りバカ日誌13」は、本木監督の故郷富山で撮影されたこともあって、県内のロケ現場や劇場は大いに盛り上がった。映画では、立山連峰や黒部峡谷の雄大な景観、井波彫刻、富山湾の味覚などが登場し、全国に富山をPR。年内にはビデオレンタルが始まるので、劇場公開を見逃した方はぜひ鑑賞を。
 「壬生義士伝」は、無名の新撰組隊士の生きざま、男と男の友情、家族愛を描いた作品。滝田監督にとっては昨年の「陰陽師」に続く時代劇だ。全国キャンペーンに先がけて富山で行われた特別試写会では、「愛するもののためにひたむきに生きる。そんな日本人の美しい生きざまをみてほしい」と語っている。
 映画界で活躍する、富山県出身の3人の監督。富山の豊かな自然環境と風土が、映画人としての感性を育んだともいえるだろうか。3人の映画監督の今後の活躍にますます目が離せない。

問い合わせ
●「水の女」/日活・宣伝部
TEL03-5689-1016
http://www.hikariyu.com/

コメント

その他のトピックス

ページの先頭へもどる↑