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2003年 6月 11日 [ 特産品 ]

No.119-2:全国初の海洋深層水養殖アワビ、本格出荷へ


●富山湾の海洋深層水が育んだアワビのうまみ

 入善漁業協同組合では、日本で初めて海洋深層水を使ったアワビの養殖に取り組んでいる。貝長70〜80mmに成長したアワビが今春から県内外へ出荷されており、初年度は6万個、将来的には年間12万個の出荷を目指している。
 入善町下飯野にある養殖施設では、熱交換器で夏16度、冬14度と一定の温度に温められた海洋深層水のなかに貝長40mmのエゾアワビの稚貝を放し、コンブやワカメの粉末などの配合飼料を与え、約1年半かけて貝長70〜80mmに成長させる。現在、40個ある水槽では約9万個が養殖されている。
 海洋深層水は、入善沖約3km、水深384mから汲み上げられたもので、水槽では1時間あたり40tも使用。清浄性、富栄養性、低温安定性、ミネラル特性、水質の安定などの特性をもつ海洋深層水を潤沢に使うことによって、良質で安全、安心なアワビを育てることができる。

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●肉厚で、ほどよいやわらかさと歯ごたえ

 6 月2日には東京都内のホテルで「深層水あわびを味わう会」が開催され、料理研究家や料理雑誌の編集者、県関係者らがアワビを使った刺身や酒蒸し、ステーキ、姿焼きを試食。「天然ものと変わらない風味」「肉厚で、ほどよいやわらかさと歯ごたえがたまらない」「刺身はかめばかむほどうまみが口に広がる」と好評だった。
 入善漁業協同組合の養殖施設の横に建つ、入善海洋深層水活用施設では5個4,000円から全国発送も受け付けている(消費税・送料別途)。同組合では「高級食材といわれるアワビを手ごろな価格で消費者に提供したい。氷見の寒ブリ、滑川のホタルイカ、入善のアワビと全国の人に覚えてもらえるようにがんばりたい」と話している。

問い合わせ
●入善漁業協同組合 養殖・蓄養事業課
TEL.0765-76-0111  

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