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2003年 12月 24日 [ トピックス ]

No.132-1:古刹勝興寺、NHKの「ゆく年くる年」で中継


●勝興寺の鐘の音が港町伏木に久しぶりに響く

 本堂の保存修理工事が進められている雲龍山勝興寺(高岡市伏木古国府)が、12月31日(水)午後11時45分からNHKで放送される番組「ゆく年くる年」で全国に生中継される。時間は、総合テレビが午後11時55分0秒から57分40秒までの2分40秒間、ハイビジョンが1月1日(祝・木)午前0時2 分30秒から5分40秒までの3分10秒間(予定)。ライトアップされた本堂外観や堂内での「除夜会(じょやえ)」、御本尊の前でお神酒を捧げる「御酒海(ごしゅかい)の儀」の様子、鐘楼での鐘突きの様子などが中継される。国指定重要文化財の中では、全国で8番目の規模を誇る本堂の亜鉛合金板の大屋根、大屋根を支える柱、木組などが暗闇に浮かび上がり、壮麗なたたずまいを観賞できる。また、勝興寺文化財保存会や、高岡市の製造業を支えてきた中小企業の人たちの新年の願いも紹介される。
 同寺は浄土真宗本願寺派の県内きっての古刹で、国指定重要文化財。文明3年(1471年)、本願寺八世の蓮如上人が砺波郡蟹谷庄土山(現在の福光町土山)に草堂(土山御坊)を建て、次男蓮乗を住職として越中布教の拠点としたのが始まりで、幾多の変遷を重ねて同地へ。戦国時代には一向一揆の拠点として、また江戸時代には加賀藩・前田家とも関係を深めた。
 ユニークなものとして、「実らずの銀杏」、「天から降った石」、「水の涸れない池」、「屋根を支えるあまのじゃく」、「三葉の松」、「魔除けの柱」、「雲龍の硯」など、勝興寺の七不思議といわれる話も伝えられ、人々の興趣をそそっている。


●正月三が日には、本堂外観の一般公開を実施

 本堂の保存修理工事は1998年に開始され、今年の秋に大屋根への亜鉛合金板の張り付けなどが終わった。これにより、工事用の仮設屋根である素屋根が取り外され、荘厳な姿を現した。本堂すべての改修が終了するのは、来年9月の予定となっている。「本堂が終わると、式台や式台門、書院、唐門、総門など、各建物が改修されていきます。工事が完了するのは15〜16年後でしょうか。その間、参拝可能のところは見ていただいて、勝興寺の魅力にふれていただきたいと思います」と土山照慎住職は話す。
 なお、正月三が日には、本堂外観の一般公開が行われる。1月1日(祝・木)は午前8時〜午後4時、2日(金)・3日(土)は午前9時〜午後4時となっている。

問い合わせ
●雲龍山勝興寺
TEL.0766-44-0037

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