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2004年 6月 2日 [ トピックス ]

No.146-2:ノーベル街道に思いを馳せる『ブリ街道「ノーベル夢御膳」』


●富山と飛騨の味覚の饗宴

 高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)を対象にした料理コンテスト「第3回J-SaPa全国料理開発研究会」(今年2月開催)でグランプリに輝いた北陸自動車道(下り線:東京方面)有磯海SA(魚津市内)のメニュー『ブリ街道「ノーベル夢御膳」』が、この春から同SAのレストランにお目見えし、利用するドライバーや観光客らに好評だ。
 このコンテストはSAやPAのレストランを管理する道路サービス機構「J-SaPa」が2年に1度開くもので、SAやPAのレストランが1,000円以下の「元気が出るメニュー」をテーマに自慢の腕を競い合う。今年、東京で開催された大会には、全国8ブロックの予選を勝ち抜いたレストランの料理長13名と前回大会最優秀者1名(シード)が本選に出場。料理評論家の山本益博氏や女優の竹下景子氏らが審査にあたるなか、有磯海SA(下り線)レストランの高本吉治料理長が『ブリ街道「ノーベル夢御膳」』で最優秀賞を獲得、そして見事、3連覇を成し遂げた。
 ブリ街道とは、富山湾の寒鰤を富山から飛騨、そして信州へと運んだ歴史の街道で、その一部が現在の国道41号線とほぼルートを同じくする。この国道41 号線の富山から高山までのわずか約90kmの沿線に、田中耕一氏、利根川進氏、小柴昌俊氏、白川英樹氏の4人のノーベル賞受賞者ゆかりの地(富山市、大沢野町、神岡町(現・飛騨市の一部)、高山市)があることから、最近では「ノーベル街道」とも呼ばれている。『ブリ街道「ノーベル夢御膳」』は、4人の受賞者の偉業を称えるとともに、ブリ街道とノーベル街道をPRしようと作り出されたメニューで、街道沿線の食材がふんだんに使われている。高本料理長はレストランの支配人らと、実際にノーベル街道を巡り、現地で出会った食材や郷土料理の数々を御膳に盛り込み、独特の味覚と魅力を作り出した。

●ノーベル街道味巡り

 『ブリ街道「ノーベル夢御膳」』(999円)を紹介しよう。まず、「蒸し寿し」。富山名産の昆布巻きかまぼこやエビ、ウナギなど10種類の食材が、酢飯の上に彩りよく盛り付けてあり、蒸しあがった熱々を生卵と豪快にかき混ぜていただく。飛騨地方の伝統料理を発展させたものだ。「珍味蔵出し」は、富山湾のシロエビの造りに昆布〆・素揚げ、飛騨牛の昆布〆など盛りだくさん。「ブリのカルパッチョ」はユズ入りソースとミズナ、ブリの組み合わせが絶妙。大沢野特産のいちじくジャムが添えられた「幻の蜃気楼ムース」は、自分でかきまぜ、仕上げてから食べるという楽しみがある。
 なお、このレストランでは、『ブリ街道「ノーベル夢御膳」』とあわせ、第1回最優秀賞の「日本海・海華御膳(うみはなごぜん)」(1,000円)と第2 回最優秀賞の「華懐石 利家・まつ御膳」(892円)も食べることができる。「日本海・海華御膳」、はシロエビ、甘エビ、ズワイガニ、ヤリイカ、アジの5 種類の海の幸を使ったユニークな手作りシーフード餃子に、ますの寿しとサバの押し寿し、ワタリガニとアンコウの入った味噌汁、富山湾の珍味・ホタルイカと菜の花の酢味噌和えがセットになっている。「華懐石 利家・まつ御膳」は、NHK大河ドラマ「利家とまつ」にちなんで誕生。古代香紫米と白米を一緒に炊上げたご飯や、焼き鯛と大根のワイン煮、バイ貝の煮付け、加賀の郷土料理・じぶ煮などが懐石風に供される。
 寒鰤が運ばれた歴史の道、そして偉人ゆかりのノーベル街道。巡る機会があればもちろん富山を車で旅する折にも、このレストランでしか実現できない『ブリ街道「ノーベル夢御膳」』に舌鼓を打ち、ノーベル賞受賞者を育んだ街道筋に思いを馳せてみたい。




問い合わせ
●有磯海SA(下り線)・レストラン
(ホテルニューオータニ高岡)
TEL.0765-22-3356
FAX.0765-22-4734

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