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2004年 6月 30日 [ 特産品 ]
No.150-2:“富山湾の宝石”シロエビ漁が最盛期
●豊饒の海、富山湾が世界で唯一の漁場
体長5〜8cmで、ほのかに薄紅色をした透明な体から「富山湾の宝石」と称されるシロエビ。4月に解禁された漁が、今、最盛期を迎えている(漁は11月末まで)。シロエビは、富山湾をはじめ、糸魚川沖、駿河湾、相模湾など全国の海域に広く分布しているが、漁業として成り立つほど漁獲されるのは富山湾に限られる。富山県ではブリ、ホタルイカと並ぶ富山湾の三大名産品の一つとして、シロエビの漁獲や全国へ向けたPRに力が注がれてきた。
漁場は、新湊市沖の小矢部・庄川海谷、富山市岩瀬沖の神通海谷、同市水橋沖の常願寺海谷の3カ所。それぞれ庄川、神通川、常願寺川といずれも大きな河川の河口部の沖合で、複雑な地形を持つ富山湾のなかでも水深100m以深の、通称「あいがめ」と呼ばれる、一気に深くなる海域にあたる。このあたりはプランクトンに恵まれており、水深100〜600mの深海に生息するシロエビにとって格好の餌場となっているようだ。なお、「シロエビといえば新湊」といわれるほど圧倒的に漁獲量の多い新湊市は、小矢部・庄川海谷を「シロエビ群遊海面」として文化財に指定している。
●獲れたてのむき身を刺身や昆布じめ、寿しネタに
シロエビ漁は、早朝から始まる。朝6時頃には、新湊市沖1〜2kmで漁をしていた5〜7艘の漁船が次々に新湊漁港に接岸し、シロエビが満載のザルを降ろし、再び漁場へ戻っていく。この1回目の水揚げだけでも、2,000kgにもなる。そして、全ての水揚げが終わると、ザル(シロエビ40kg分)を前にまず最初の競りが始まる。そしてそれが終わり30分ほどすると、今度は現物なしの「青田競り」が行われる。1回目の水揚げ量や競りの価格をみて、後の3回分の水揚げ価格を予想して入札させるという独特の仕組みだ。こうして毎日、合計約4,000kgにもなるシロエビの商いが行われている。
シロエビの代表的な料理といえば、刺身のほか、おぼろ昆布になじませた「昆布じめ」が有名。独特の甘みとうまみが口いっぱいに広がる。むき身は寿司ネタにも重宝され、新湊市の寿司店ではまさに獲れたての味が堪能できる。このほか、玉ネギ、ニンジンなどと片栗粉で揚げたかき揚げ、むき身をつぶして丸め、火であぶった団子など、料亭に限らず家庭でもさまざまな味が楽しめる。
なお、東京・JR有楽町駅前の東京交通会館地下1階にある富山県のアンテナショップ「いきいき富山館」では、富山から直送されたシロエビの商品を幅広く扱っている。おぼろ昆布じめや刺身、踊り漬、せんべいなどが続々入荷しているので、富山湾でしか獲れない味覚をぜひ味わってほしい。
問い合わせ
●新湊漁業協同組合企画推進室
TEL.0766-82-7707
FAX.0766-84-7707
E-mail : jfshinminato@tairyonet.or.jp
http://tairyonet.or.jp
●いきいき富山館
TEL.03-3213-1244
FAX.03-3213-1388
E-mail : info@toyamakan.com
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