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2004年 8月 25日 [ 特産品 ]

No.158-2:富山の新たな特産品に−健康効果で注目の食用キノコ「ヤマブシタケ」


●痴呆症予防など、キノコパワーで健康づくり

 富山県森林政策課では、昨年度から「健康と元気もり森事業」をスタートさせ、痴呆症予防や抗酸化作用などで注目される食用キノコ「ヤマブシタケ」を富山の新たな特産品にしようと取り組んでいる。
 ヤマブシタケは、日本や中国に広く分布しているハリタケ科の球形キノコで、自然の中では秋にブナやカシなどの枯れ木に生える。山伏が着用する篠懸衣(すずかけころも)の胸につける飾りに似ていることから「山伏茸(ヤマブシタケ)」と言われている。約400年前に中国で書かれた『農政全書』には「猴頭(こうとう)」として紹介され、熊の手、ナマコ、フカヒレとともに四大山海珍味として扱われてきた。また、薬効が注目され、薬膳料理に用いる健康食材としても珍重されてきた。
 栽培に当たっても、シイタケの三分の二程度の約60日と期間が短いことから、県内では山村地域の活性化や森林資源の有効活用などをねらい、利賀村で栽培が進められ、現在年間約6トンが生産されている。


●食卓にヤマブシタケを!『ヤマブシタケクッキング・調理便利帳』作成

 県森林政策課では、県産ヤマブシタケの機能性調査研究を県内外の研究機関と行っている。県国際健康プラザ・国際伝統医学センターの実験では、血糖値とインスリンの上昇を20%抑制する効果を確認。県林業試験場では、抗酸化作用とアルツハイマー病に関係する酵素を阻害する働きがわかり、しかも後者では他県産のものの約1.5倍の効果が確認された。この他にも、富山医科薬科大学和漢薬研究所で、神経系の機能を向上させる効果を確認。金沢大学薬学部では、マウスへの腸管免疫への作用及び腹水ガン細胞の効果(死亡率低下)が認められている。
 このヤマブシタケは、現在、県内を中心に販売されているが、希望により県外への発送も受け付けている。県森林政策課では、「まだまだ一般に馴染みのない食材ですが、酢や油との相性がよく、炒めものや揚げ物などでおいしくいただけます。県産ヤマブシタケで健康増進を図ってみてはいかがでしょうか」と話しているが、このように機能性成分を多く含み、健康面で効能が期待できる県産ヤマブシタケをPRし、消費拡大につなげようと『ヤマブシタケクッキング・調理便利帳』(B6判・本文12頁:写真下参照)も制作。ヤマブシタケの甘酢、ヤマブシタケと白海老のかき揚、サラダ、クッキーなど、24品のレシピが写真とともに紹介されており、料理に気軽に取り組める内容となっている。また、今秋には県栄養士会のメンバーを対象に料理コンテストが企画されており、どんな料理が登場するか、関係者の期待も高まっている。
 なお、この『ヤマブシタケクッキング・調理便利帳』を20名様にプレゼントします。電子メールに、郵便番号・住所・氏名・電話番号、記事を読んでのご感想をご記入のうえ、表題を「ヤマブシタケクッキング・調理便利帳」と明記してkoho1@pref.toyama.lg.jpへお送りください。締切りは8月29日(日)。(発表は発送をもって代えさせていただきます。)




問い合わせ
●ヤマブシタケの普及について/
富山県農林水産部森林政策課
TEL.076-444-3389
FAX.076-444-4428
E-mail : shinrinseisaku7@pref.toyama.lg.jp
http://www.pref.toyama.jp/sections/1603/1603.htm

●入手について/
青山林産
富山県東礪波郡利賀村上百瀬中村51
TEL.0763-68-2541
FAX.0763-68-2333

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