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2012年 12月 26日 [ 特産品 ]

No.587-2:香り高く、風味豊か―県産そば粉と富山湾海洋深層水で新商品「お~い蕎麦」

年の瀬も迫るなか、そばの話題を紹介しよう。富山県内の製麺業者22社でつくる県製麺協同組合は、県産そば粉と富山湾の海洋深層水を使ったそばの新商品を開発した。そば粉4割、小麦粉6割で合わせた粉に粗挽きのそば殻を混ぜ、海洋深層水で練ったもので、同組合では、生麺とゆで麺の2種類を「お~い蕎麦」の名で商標登録。今後、富山の新名物に育てていきたい考えだ。

▲そばの圃場

●休耕田をなくし、地産地消の推進を

 年の瀬も迫るなか、そばの話題を紹介しよう。富山県内の製麺業者22社でつくる県製麺協同組合は、県産そば粉と富山湾の海洋深層水を使ったそばの新商品を開発した。そば粉4割、小麦粉6割で合わせた粉に粗挽きのそば殻を混ぜ、海洋深層水で練ったもので、同組合では、生麺とゆで麺の2種類を「お~い蕎麦」の名で商標登録。今後、富山の新名物に育てていきたい考えだ。

 県は、地産地消の推進、休耕田の活用を図るため、全農とやまの協力のもと、休耕田や大麦栽培のあとにそばを作付けする取組みを進めてきた。平成23年は作付面積366ha、収穫量146t、24年が作付面積395ha、収穫見込み量178tとなっており、作付面積、収穫量ともに増えている。

 ただし、生産したそばが消費されないことには、今後作付面積の拡大が期待できず、一過性の事業になってしまうおそれがある。そこで県は、県食品産業協会に対し、麺として販売できるように協力を要請。協会に加盟する同組合は日清製粉名古屋支店に協力を仰ぎ、“売れるそば”、“特徴あるそば”を目指して、今年3月から新商品の開発に着手し、日清製粉の研究施設などで試作を重ねてきた。

●粗挽きのそば殻の食感が魅力

 開発した「お~い蕎麦」は、麺の幅が1.5mmと2.5mmの2種類。塩分濃度3.3%の富山湾海洋深層水の原海水を使用しており、ミネラル分が天然のままに含まれている。富山湾海洋深層水は水深300m以深から汲み上げられたもので、雑菌はほぼ皆無で衛生的だ。

 粗挽きのそば殻を混ぜたことで、麺を茹でると市販品に比べ、麺に星を散りばめたようなつぶつぶが浮き出る。香り高く、口に含んだ瞬間に、そばの豊かな風味が広がるのも特徴だ。

 12月5日に県食品研究所で、組合員や県職員ら40人ほどが参加して試食会が行われ、「そば殻のつぶつぶがいい具合。香りがよく、食感もいい。風味も高まる」、「麺は歯切れがよく、のどごしもいい」などと好評だった。

 組合に所属する製麺業者が基本レシピに基づいて麺を作れば、「お~い蕎麦」のブランド名で販売できる。現在、1業者<あわやま製麺:高岡市>が県産そば粉と高岡産の小麦粉を使って「お~い蕎麦」の生麺の製造を開始。「白エビつゆ」などとセットでインターネット(http://awayama.jp/)で販売している。

 県製麺協同組合では、「食感や歯ざわりなどを考え、そば粉、小麦粉、そば殻の配合の比率を決めるのが難しかった。風味がよく、のどごしのいいそばに仕上がった。苦労したかいがあった。製造元を増やし、富山ならではの名物に育てていきたい」と話している。


▲試作、研究の様子▲基本レシピに基づいて商品化した「お~い蕎麦」
問い合わせ
●富山県製麺協同組合
TEL.0766-22-6124(シクヤ製麺)
FAX.0766-25-2426

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