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2021年 7月 21日 [ トピックス ]

No.1008:富山出身の映画人、才能煌めく 富山ロケ映画続々

富山県南砺市出身のタカハタ秀太氏が監督を務め、オール富山ロケが行われた映画「鳩の撃退法」(上映時間119分)が8月27日(金)、全国公開(配給:松竹)される。また、短編映画「フレネルの光」(富山市出身・パリ在住、平井敦士監督作品、上映時間24分)がアジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2021」のジャパン部門で優秀賞を受賞した話題も併せて紹介。

●現実と虚構が交錯する謎解きエンターテインメント、映画「鳩の撃退法」


▲富山市・中央通りで
ロケが行われた映画「鳩の撃退法」(左)
▲富山市水橋地区の田園風景を撮影
<短編映画「フレネルの光」>(右)


▲大勢のギャラリーに囲まれながらの
撮影<「鳩の撃退法」>(左)
▲「鳩の撃退法」のポスター(右)

映画「鳩の撃退法」は、直木賞作家の佐藤正午氏の同名小説(小学館刊)を映画化。小説は2015年に第6回山田風太郎賞を受賞した。タカハタ秀太氏は、映画監督デビュー作「ホテルビーナス」(2004)でモスクワ国際映画祭新人監督部門最優秀作品賞受賞。「モーニング娘。」や「SМAP」のミュージックビデオなどを手掛けてきた。

ロケは2020年2月1日から3月11日までの40日間、富山市中心商店街の総曲輪通りや中央通り、富山県庁、富山大学五福キャンパス、岩瀬漁港、神通大橋、西高岡駅、高岡やぶなみ駅など県内各地で行われた。ロケ地に富山を選んだ理由は、交通の便の良さと、物語上で重要な場面となる雪や立山連峰のシーンを撮影できるためだ。立山連峰は美しい半面、“不気味な感じもある”。善と悪が混在する場所の〝隠し味“として立山連峰を撮影したという。

あらすじを紹介しよう。かつて直木賞も受賞した天才作家の津田伸一(藤原竜也)は、とあるバーで担当編集者の鳥飼なほみ(土屋太鳳)に執筆途中の新作小説を読ませていた。神隠しに遭ったとされる家族、大量の偽札、囲いを出た鳩の行方、津田の命を狙う裏社会のドン…。津田が富山の街で経験した「ある出来事」を基に書かれているという物語は本当にフィクションなのか、現実なのか。鳥飼が「検証」に乗り出す。そして、そこには「驚愕の真実」が待ち受けていた…。

映画「鳩の撃退法」は、舞台が地方都市・富山という設定。オール富山ロケに加え、監督は南砺市(旧井波町)出身、俳優陣の富山弁の台詞も楽しめるなど、富山愛にあふれた映画。撮影手続きや、エキストラの手配などロケに協力した富山県ロケーションオフィスでは、ロケ地マップの制作やパネル展開催などを予定しており、上映で地域を盛り上げたい考えだ。謎解きの仕掛けとして、ユニークなスタンプラリーも企画されているので楽しみにしていてほしい。

●短編映画「フレネルの光」快挙


▲水橋駅でのロケ風景<「フレネルの光」>(左)
▲「フレネルの光」のポスター(右)

フランスで映画監督になる夢を追っている「たくみ」(29)。日本をはなれて7年経つが、父の死をきっかけにはじめて帰国する。海外での不安定な生活、夢実現への迷いと亡き父への思い、移りゆく故郷の姿…。

短編映画「フレネルの光」(上映時間24分)は、2019年8月、富山市水橋地区で撮影された。フィクションでありながら、平井監督自身のドキュメンタリー的な要素も盛り込まれた作品だ。

監督6作品目に当たる本作がこのほど、米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2021」のジャパン部門で最高賞にあたる優秀賞を受賞した。

平井監督は1989年富山市水橋に生まれ、東京の映像専門学校卒業後に渡仏。パリの映画学校で学んだ後、フランス人映画監督のダミアン・マニヴェルさんに師事し、映画製作に携わってきた。

国際映画祭への出品やミニシアターでの上映を目指し、クラウドファンディングで製作資金を募集。目標金額を超える資金が集まり、「フレネルの光」のロケが2019年夏に水橋地区で行われた。なお、本作は2020年8月、若手作家の登竜門と呼ばれるロカルノ国際映画祭(スイス)の短編部門、11月のベルフォール国際映画祭(フランス)での短編部門にもノミネートされた。

なお、7月31日(土)~8月6日(金)、富山市・総曲輪通りにある「ほとり座」(CINEMA&LIVE) で「フレネルの光」の上映が決定した。8月1日(日)12:00上映後には平井監督の舞台あいさつがあるので楽しみだ。

富山県ロケーションオフィスでは、「富山県ロケーションオフィス(TLO)は、『フレネルの光』のような短編から長編まで、趣旨にあえばどんな作品の撮影もサポートします。また、TLOは今年10周年を迎えました。ロケに携わった映画の上映会や監督舞台あいさつなどを県内のシアターで開催する予定です。」と話している。

問合せ
●富山県ロケーションオフィス
TEL.076-444-6789
FAX.076-444-4404
https://location-toyama.jp

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