県では、新しい富山県のさらなる発展に向けたビジョンや戦略を策定するため、2021年2月に「富山県成長戦略会議」を発足。新時代の成長戦略のキーワードとして「真の幸せ（ウェルビーイング）」を掲げ、議論を重ねてきた。この成長戦略の発信と実現に向けて、3月12日から富山県成長戦略カンファレンス「しあわせる。富山」が開催されている。

●富山の未来や、富山の幸せを考えるチャンス

日本全体の経済が停滞する今、富山でも人口減少・少子高齢化が続いている。特に若い女性の県外流出は解決すべき重要な課題だ。また、これからの富山の経済を牽引する新たな産業を生み出していくためには、次世代の育成とともに多様な人材を集めることが必要。富山は変わらなくてはいけない…。

そう考えた富山県は、新しい富山県のさらなる発展に向けたビジョンや戦略を検討するため、令和3年2月に「富山県成長戦略会議」を設置した。委員は、県内または富山県ゆかりの実業家など11名。議論を尽くした結果、未来に向けた新しい富山県の創出に向けて打ち出したのが、ウェルビーイングを中心とした富山県成長戦略である。「ウェルビーイング」とは、一言で言うと「自分らしく幸せに生きられること」を意味する。

富山県成長戦略の発信と実現に向けて、富山県成長戦略カンファレンス「しあわせる。富山」を企画。3月12日には、オープニングとして、ウェルビーイングとは何かを分かりやすく伝えるために、新田八朗富山県知事と富山県成長戦略会議の委員を務める高木新平氏がウェルビーイングについて語り合うトークセッションが開催された。

このセッションを皮切りに、多彩な出演者によるスペシャルセッションが県内各地で行われる。気になる出演者や興味深いテーマのセッションが目に留まったら、下記の特設サイトから会場参加に申し込み、あるいはYouTubeライブ配信に事前申し込みをしてはどうだろう。
https://seichosenryaku-toyama.com
いずれも無料で参加できる。富山の未来や富山の幸せについて考える絶好の機会になるだろう。

●成長戦略を伝えるために、挑戦する

富山県成長戦略が目指すのは、富山に関わる人すべてが幸せに生きられる「幸せ人口1000万」だ。県成長戦略室では、そのビジョンを多くの人々と共有するために、さまざまな工夫を凝らした。そのひとつが、多彩な出演者によるトークセッションである。この方法を選んだのは、出演者がビジョンを身近なテーマとして語り合うことで、より多くの人の心に届くと考えたため。また、「カタカナが多い」「内容が難しい」という声にも応えたいとしている。さらに、自宅にいても参加できるよう、YouTubeでのライブ配信も取り入れている。

パンフレットの作成にも、苦心したそうだ。誰もがウェルビーイングをイメージしやすい紙面づくりにこだわり、イラストや構成について修正を重ねた結果、「ウェルビーイングとは何か」「なぜウェルビーイングを推進しようとしているのか」が平易に理解できる一冊に仕上がっている。特設HPでは、パンフレットPDFのダウンロードが可能なので、読んでみてほしい。中身を把握してから、「しあわせる。富山」に参加すれば、より濃厚かつ有意義な時間を過ごせるだろう。

成長戦略室では、「あなたは、「今、幸せです！」と言えますか？　今回のカンファレンスが、富山で暮らす人、働く人、訪れる人、すべての方にとって、富山にある幸せやご自身の幸せを見つめるきっかけになれば嬉しいです。そして、富山に関わってくださる方＝「幸せ人口」が、これからもっともっと増えていってほしいと思っています」と話している。