日本海側随一の工業集積、待機児童ゼロなど、働く魅力、働きがいを実感できる環境が整っている富山県。本県出身女性向けにUターンを促進するため、県はショートドラマを初めて制作した。映画「真白の恋」で第32回高崎映画祭の新進監督グランプリを受賞した坂本欣弘氏(富山市出身)が監督を務めた。県ホームページやYouTubeで公開中。2月に開催の「元気とやま！就職セミナー」、「就活女子応援カフェin東京」などについても併せて紹介！

●エンディングで「あなたを待ってる人がいる。」

　富山県では、進学や就職などでふるさとを離れる若年女性の人口流失が続いており、人口減少の大きな要因の一つとなっている。ショートドラマは、県外在住の本県出身の社会人女性にUターンについて考え、動き出すきっかけにしてもらうのがねらいだ。

　タイトルは「嘘つき母さん」(時間：5分程度)。主人公のアキは大学進学のため富山から上京し、卒業後、東京の企業に就職。ふるさとを離れて10年になる。忙しい都会暮らしに疲れを感じ、自分を見失いそうになるときもある。ある日、母親から荷物と、「母キトク、スグ帰れ」と書かれた手紙が届く。「魚を食べないとお嫁にいけないよ」と、小さい頃から聞かされた母の嘘はいつもアキを笑わせ、時にアキの背中を押してくれる。母と暮らした富山の日々を回想しながら、次第にUターンへの気持ちが強まっていく。

　久しぶりの里帰り、故郷の風景はアキを元気にする。帰るたびに母の背中が小さく見える。「一人で寂しくない？」「ぜんぜん、一人ほど気楽なものはないわよ」。本当は寂しいが、嘘をついて強がりばかり言う母親との交流を通して、アキはUターンの決意を打ち明ける……。

　ショートドラマのロケは県内で行われた。母と娘の愛情が伝わる映像の中に、立山連峰やキトキトの海の幸のシーンがさりげなく盛り込まれているのも印象的だ。監督を務めたのは、2017年2月に公開された映画「真白の恋」を制作した坂本欣弘氏。同映画で主演を務めた佐藤みゆきさんが主人公のアキを演じた。なお、坂本監督は「真白の恋」で第32回高崎映画祭の新進監督グランプリに、佐藤みゆきさんは最優秀新進女優賞に選ばれている。

●県内企業の先輩に話を聴いてみよう！

　富山へのUIJターンを考えている女子学生に参加してほしいのが、2月7日(水)14:30～16:00(受付14:15～)、東京・銀座のAURUM(オーラム)を会場にした「就活女子応援カフェin東京」。今年3月卒業後、富山県内の企業に就職予定の先輩女子学生(6名)とお茶やケーキを楽しみながら交流できるイベント。就活の心構えや進め方、企業選びのポイントなどをアドバイスしてくれる。定員は40名で、先着順、要予約。参加費は無料。対象は平成31年3月以降に卒業予定の女子学生(大学・短期大学、専門学校生など)。参加申込みは、https://s.cnz.jp/sv/kugx/eNV6GNNfへアクセスを。

　UIJターン就職を考える人を対象にした「元気とやま！就職セミナー」(主催：富山県)も話題だ。東京会場が2018年2月3日(土)9:45～12:15(受付9:30～)、アットビジネスセンター、名古屋会場は2月10日(土)9:45～12:15(受付9:30～)、名古屋国際会議場。京都会場は2月11日(日)9:45～12:15(受付9:30～)、京都烏丸コンベンションホール。富山県の就職環境や戦略的UIJターン就職活動の進め方、富山で働く魅力、平成31年3月卒の最新求人動向などを聞ける絶好の機会となる。東京会場では、県内企業の社員による座談会もある。

　各会場では、同日13:20～17:10(受付13:00～)、県内の有力企業がブース出展(東京会場20社、名古屋会場16社、京都会場16社)して業界や職種について説明する業界研究会「富山へUターン！ キャリアフォーラム」も開催。参加企業によるプレゼンテーション(13:30～14:10)や企業ブース訪問(第1部14:20～15:35、第2部15:45～17:00)が組まれている。企業ブース訪問では、事前に希望した3社を含め、計6社の担当者から直接話が聞ける。

　「元気とやま！就職セミナー」への参加申込みはhttps://s.cnz.jp/sv/kugx/E2nT2xZK、「富山へUターン！ キャリアフォーラム」への参加申込みはhttps://s.cnz.jp/sv/kugx/tSuLKwnBへアクセスを。

　富山県労働雇用課では、「県外で働く富山県出身女性にUターンを考えてもらうため、ショートドラマを初めて制作しました。ぜひご覧ください。また、合同企業説明会などが解禁になる3月直前に就職イベントを開催します。県内の業界、企業研究に役立ててください」と話している。