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2017年 8月 9日 [ トピックス ]
No.818:富山県美術館 8月26日いよいよ全面開館!
●TAD(タッド)全面開館、記念イベント開催
富岩運河環水公園の西地区に建つ富山県美術館。屋上庭園「オノマトペの屋上」や館内からのぞむ雄大な立山連峰、環水公園の水と緑の景観にすっかり魅了されたという方や、「ふわふわ」「ぐるぐる」「あれあれ」「ひそひそ」など8つのオノマトペ(仏語で擬態語・擬音語)から連想される遊具、屋外展示の白いクマの彫刻に夢中という子どもたち、全面開館に合わせて初公開される作品に胸を高鳴らせている美術ファンも多いことだろう。
富山県美術館<Toyama Prefectural Museum of Art and Design:略称「TAD(タッド)」>は、“アートとデザインをつなぐ美術館”。前身の県立近代美術館時代から収集・展示してきた20世紀の名画をはじめとする世界的なコレクションを新たな切り口で紹介するほか、アトリエでの創作体験やギャラリーでの展示を通じて、子どもや親子連れらが“見る、創る、学ぶ”といった双方向の美術を体験できる空間となる。
全面開館を記念して、8月26日(土)に記念コンサート<14:00~14:30、演奏:花崎薫氏(チェロ)・淳生氏(バイオリン)夫妻>、記念トークイベント<15:00~16:00、出演:永井一正氏(グラフィックデザイナー)、佐藤卓氏(グラフィックデザイナー)>、パフォーマンスショー<16:30~17:30、室井滋氏がプロデュースする「しげちゃん一座」によるライブパフォーマンス。即興で絵を描いたり、絵に合わせて音楽演奏を行う>が予定されている。記念トークイベントは事前申込優先で、定員が先着100名。申込みなどの詳細は富山県美術館ホームページにて。
●開館記念展第一弾、国内外から約170点
開館記念展第一弾は「生命と美の物語 LIFE―楽園をもとめて」<平成29年8月26日(土)~11月5日(日)>。アートの根源的テーマ「LIFE(生命)」を「すばらしい世界=楽園」として捉え、1章「INNOCENCE(無垢、子ども、青春)」、2章「LOVE(愛、エロス、友情)」、3章「DAILY LIFE(日常、都市、なりわい)」、第4章「EMOTIONS&IDEAS(感情、感覚、思考)」、5章「DREAMS(夢、幻想、狂気、悪)」、6章「DEATH(死、終焉、祈り、神話)」、7章「PRIMITIVE(原始、素朴、未開)」、8章「NATURE(自然、共生)」で構成。印象派からウィーン世紀末美術、20世紀のモダンアート、日本近代絵画、現代アートまで、国内外の美術館コレクション約170点を紹介する。古今の芸術家が創作を通じて迫ろうとしてきた生命の本質を紹介する開館記念展となる。
ルノワールの「青い服を着た若い女」(三重県立美術館蔵)、シャガールの「枝」(三重県立美術館蔵)、ピカソの「自画像」(ブレーメン美術館蔵)、岡本太郎の「傷ましき腕」(川崎市岡本太郎美術館蔵)、クリムトの「人生は戦いなり(黄金の騎士)」(愛知県美術館蔵)、アンリ・ルソーの「サン=ニコラ河岸から見たシテ島」(世田谷美術館蔵)、菱田春草の「落葉」(福井県立美術館蔵)など、名作、優品がそろう。
TADギャラリーでは、平成29年8月26日(土)~平成29年9月18日(月・祝)、「Reality of LIFE―折元立身」を開催する。コンテンポラリー・アーティストであり、「LIFE」展出品作家である折元立身氏の「アート・ママ」シリーズを紹介。アルツハイマー症を患った母親「男代(おだい)」との長年にわたる介護の日常を、ユーモラスに描き出した作品群を展示する。8月23日(水)~25日(金)には公開制作、26日(土)13:15~13:45には「パン人間」パフォーマンスを繰り広げる。ぜひ鑑賞したい。
開館記念第二弾<平成29年11月16日(木)~平成30年年1月8日(月・祝)>は、木や金属から新素材までさまざまな素材から生まれる造形の世界を紹介する「素材と対話するアートとデザイン」と、文化庁と北陸三県が協力し、「KOGEI文化」の魅力を発信する「国際北陸工芸サミット」。開館記念第三弾<平成30年3月21日(水・祝)~5月中旬>は、NHK Eテレで放送中の番組「デザインあ」とコラボした「デザインあ展」を開催。触ったりできる作品約30点を展示する予定。
●世界的コレクションを新しい切り口で紹介
コレクション展(常設展示)では、県立近代美術館時代の20世紀美術の流れを基本とした展示から、テーマ展示へと変更。約3カ月ごとに展示替えを行い、常に新しい切り口(テーマ)でコレクションを紹介する。全面開館からは、「自然・風景」「肖像」「人物」など7つのテーマごとに作品を展示する。このうち「作家」をテーマとするコーナーでは、開館記念購入作品である藤田嗣治「二人の裸婦」(1929年)を初披露。藤田の代名詞ともいえる“乳白色の裸婦”で、絶頂期の1920年代最後を飾る作品。微妙な変化を見せる乳白色の背景と、肉付けを抑えた裸婦の簡潔で流麗な輪郭線を鑑賞したい。また、伊勢彦信氏(イセ文化財団代表理事)所蔵の「座る裸婦」、室井滋氏所蔵の「猫」も展示し、藤田の魅力を発信する。
富山県文化振興課では、「8月26日から始まる開館記念展は、これまでのようなピカソ、シャガールなどの20世紀のモダンアート、青木繁、下村観山などの日本近代絵画のみならず、ルノワールなどの印象派からクリムト、シーレなどのウィーン世紀末美術、折元立身、三沢厚彦などの現代アートまで幅広い時代の国内外の名品を展示する、大変見ごたえのある展覧会となりますので、ぜひご覧いただきたいと思います」と話している。
なお、開館記念展「生命と美の物語 LIFE―楽園をもとめて」のペアチケットを抽選で10名様にプレゼントします。プレゼント応募フォームに、プレゼント内容「富山県美術館」・氏名・郵便番号・住所・メールアドレス・電話番号・記事を読んでのご感想をご記入のうえ、お送りください。<8月13日(日)締切。発表は発送をもって代えさせていただきます。>
- 問合せ
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●富山県生活環境文化部 文化振興課 富山県美術館整備班
TEL.076-444-8928
FAX.076-444-8900
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1718/