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2011年 12月 28日 [ トピックス ]

No.538-2:夢とロマンを乗せて、「アルプスエキスプレス」発車!


 県内オールロケの映画「RAILWAYS(レイルウェイズ) 愛を伝えられない大人たちへ」(配給:松竹)の公開に合わせ、富山地方鉄道に特別車両「ALPS EXPRESS」(アルプスエキスプレス)が登場!「富山の大自然との調和」をコンセプトに、木製の床や窓枠、外向きテーブル付きシートなどが採用されている。来年1月7日以降の毎週土曜、日曜、祝日に運行する。富山の美しい風景を眺めながら、思い出に残る電車の旅へ。

▲外向きテーブル付シートを設けた2号車

●ナラ材使用、温もりのある空間

 県内オールロケの映画「RAILWAYS(レイルウェイズ) 愛を伝えられない大人たちへ」(配給:松竹)の公開に合わせ、富山地方鉄道に特別車両「ALPS EXPRESS」(アルプスエキスプレス)が登場! 「富山の大自然との調和」をコンセプトに、木製の床や窓枠、外向きテーブル付きシートなどが採用されている。12月22日に発車式、23日・24日に試乗会、25日に初の運行があり、ユニークな内装に注目が集まった。今後の運行は、1月7日以降の毎週土曜、日曜、祝日。富山の美しい風景を眺めながら、思い出に残る電車の旅へ。

 「アルプスエキスプレス」は、“レッドアロー”の愛称で親しまれている16010型をベースに誕生した。レッドアローはもともと埼玉県の西武鉄道で活躍した電車。お召し列車としても使われ、昭和45年度に鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞した。最近では、同鉄道で「リバイバル・レッドアロー」が走るなど、多くの鉄道ファンに愛されている。

 富山地方鉄道には、平成7年と8年にそれぞれ1編成(3両)ずつ導入された。当初は3両編成だったが、ワンマン化に対応し平成16年から2両編成となり、自然豊かな富山の大地を走ってきた。映画「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」では、雄大な立山連峰をバックに橋を渡る姿や、チューリップ畑近くを走る姿などが登場する。流線形の近未来的なデザインと丸目のライトが印象的だ。

 「アルプス・エクスプレス」は、九州新幹線などの内装を手掛けた工業デザイナーの水戸岡鋭治さん(東京)がデザインを担当した。3両編成で、床や棚などにナラ材が使用されており、温もりのある空間が醸し出されている。1・3号車には、4人掛けテーブル付コンパートメントシートや木製カウンター、木製の肘掛シートなどを設置。出入り口付近には跳ね上げ式ベンチを採用し、立席や自転車などの乗車にも対応している。

●多彩なシートアレンジでゆっくりと電車の旅を

 特に注目したいのが、2号車。床、棚はもちろん、窓枠にもナラ材が使われており、額縁のような形によって車窓の景観が絵画のように見える。座席は、外向きテーブル付シートや4人掛けテーブル付コンパートメントシート、子ども用ハイデッキシートなどが配置されており、子どもから大人までゆっくりと景観を眺めながら電車の旅が楽しめそうだ。

 車内には、和の心を象徴する暖簾が下がる。クローゼットも設けられており、富山の土人形やオブジェが飾られている。乗り物や民話などの絵本も並び、実際に手にとって読むこともできる。サンドイッチなどの軽食や飲み物、車両模型などを販売するブースもあり、アテンダント(案内スタッフ)が観光案内や飲食物の販売を担う。水戸岡さんは「床には節のあるナラ材、カウンターや窓枠には木目の美しいものを使うなど、環境に配慮して木を無駄なく使った。家族で乗車し、本を読んだり、食事したりと、団らんの空間として活用できる。次世代を担う子どもたちに電車の旅や木の魅力に触れてほしい。また、ビジネスやデートの場にもなる」と話している。

 3両編成は、来年1月7日以降の毎週土曜、日曜、祝日に、電鉄富山~立山、電鉄富山~宇奈月温泉を合わせて1日8本運行する。なお、2号車の乗車には座席指定券(210円)が必要。平日は、2号車を連結せず、2両ワンマン運転となる。金曜と祝日の前日の夕方以降と、月曜と祝日の次の日の午前中は、編成組替のため、運用されないので注意を。

 富山地方鉄道鉄軌道部営業課では、「外向きのシートなど、ゆったりとした座席で車窓からの眺めをお楽しみください。貸切列車としても利用できるので、会社の慰安旅行などに使ってほしい」と話している。


▲近未来的なデザインが目を引く「ALPS EXPRESS」


問い合わせ
●富山地方鉄道(株)鉄軌道部営業課
TEL.076-432-5540
FAX.076-442-6089
http://www.chitetsu.co.jp/

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