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2009年 6月 24日 [ トピックス ]

No.409-1:富山の手づくり風鈴で夏を涼しく!


 涼やかな音で夏に涼を運んでくれる風鈴。金属製品製造の(株)能作<高岡市>が、イタリアの工業デザイナーを起用して商品化したワイングラス型の風鈴や、富山ガラス工房<富山市>で開催中の風鈴展「風の音」<7月12日(日)まで>を紹介しよう。

●ワイングラスをデザインした真鍮の風鈴

 涼やかな音で夏に涼を運んでくれる風鈴。手づくりで素敵なデザインの風鈴はないものかと見つけたのが、ワイングラスをモチーフにした真鍮製の風鈴。金属製品製造の(株)能作<高岡市>が、イタリアの工業デザイナー、ファビオ・ボルトラーニ氏を起用して商品化したもので、7月から東京・日本橋三越本店5F(Jスピリッツ)にある直営店などで販売される。

 平成17年にジェトロ富山と県総合デザインセンターが地域間産業交流事業でボルトラーニ氏を招聘した際、風鈴のデザインを手掛けてみたいと同社に申し出があり、連携第1弾として女の子が鐘を鳴らす様子を表現した風鈴「バンビーナ」を商品化。市場で好評だったことから、第2弾として今夏、ワイングラスをデザインした風鈴を製作した。

 風鈴はワイングラスを逆さまにした形で、イタリア人デザイナーならではのデザイン感覚が生かされている。ロングタイプ(4,200円)とショートタイプ(4,100円)の2種類があり、どちらも涼やかな音だが、ロングタイプのほうがやや共鳴音が長く高音のようだ。風受けの短冊には、ワインの滴をイメージした図柄が型抜きされており、遊び心にあふれている。

 能作克治社長は「風鈴は、音を聴いて涼み、形を見て楽しむ、日本ならではのエコ商品といえるものだ。日本人の奥ゆかしい心、感性が感じられる。風鈴のそんな魅力を世界にアピールできないかと、イタリア人デザイナーとコラボレーションした。7月上旬には、東京・新宿の小田急百貨店・モザイク通りで50点ほどの風鈴を展示する。熱い思いを込めて作った風鈴をぜひ見にいらしてください」と話している。

●木の枠、風鈴を使ったモビールの展示もユニーク

 手づくりのガラスの風鈴と出会えるのが、富山ガラス工房<富山市>で開催中の風鈴展「風の音」<7月12日(日)まで>。同工房スタッフ8名、県内在住のガラス作家5名の作品約100点を展示販売。吹き抜けの開放的なギャラリーを会場に、指物師特製の木の枠にずらりと下がる風鈴が、「カラン、カラン」、「チ~ン」と涼しげな音を響かせ、癒しの空間を演出している。天井から吊された木の枠自体が風を受けて動き、風鈴とともにモビール(動く造形品)、1つのアート作品にも見える。

 風鈴は、富山県朝日町で採れた翡翠とガラスを調合して開発された「越翡翠硝子」を素材に使ったものや、ガラスの表面に砂を吹きつけて、削ったり、彫刻したりするサンドブラスの技法によるもの、色の異なるガラスを重ね、表面を削って深みのある色合いを出したものなど、形や色はさまざま。てるてる坊主やカタツムリの形をしたものもある。短冊も五箇山和紙や刺繍(レース)、すだれを用いたもの、ヒツジやパンダの形をしたものなど個性的だ。値段は、3,000円代~8,000円代と幅広い。

 富山ガラス工房では、「風鈴は、お洒落なインテリアにもなる。またプレゼントにもおすすめ。音の違いを感じて、気に入ったデザインのものを選んでみては。日本の風物詩、夏の音をお楽しみください」と話している。

 なお、富山県では富山の優れたものづくり技術、富山ブランドを全国へ発信するため、「富山プロダクツ選定事業」を毎年実施。県内で企画、製造される性能、品質及びデザイン性に優れた工業製品を「富山プロダクツ選定商品」として認定し、販路開拓を支援している。認定にあたっては、富山プロダクツ選定委員会で厳正に審査。選定商品には、県知事より選定証が交付される。上記で取り上げた(株)能作からは「真鍮風鈴(スリム、オニオン、ホルン)」、「一輪挿し(そろり)」、「苔器(はりねずみ)」など、富山ガラス工房からは「越翡翠硝子」、「越碧硝子」が選定商品として認定されている。



問い合わせ
「ワイングラス型の風鈴」について
●(株)能作
TEL.0766-63-5080
FAX.0766-63-5510
http://www.nousaku.co.jp

「風鈴展“風の音”」について
●富山ガラス工房<(財)富山市ガラス工芸センター>
TEL.076-436-2600
FAX.076-436-5735
http://www.toyama-garasukobo.jp/

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