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2000年 8月 24日 [ トピックス ]

No.069-1:「八尾おわら資料館」で、おわらの歴史の風を感じてみよう!


 二百十日の風が吹き、夜のとばりが下りて、ぼんぼりに灯がともされる。胡弓の哀愁を帯びた音とともに、風の盆の幕が開く。おわらを中心に四季がめぐるこの町では、人々は9月1日から3日までの3日間にすべてをささげ、踊り明かす。
 この伝統的な初秋の風物詩、おわら風の盆を次世代に守り継ごうと、今年の春、体験型施設「おわら資料館」が八尾町東町にオープンした。おわらの歴史を映像を使って臨場感いっぱいに展示しており、町の新たな観光スポットとして、9月1日の本番を前に人気を集めている。
 日本瓦葺きと漆くい壁の伝統的な外観は、八尾の情趣あふれる町並みにしっくりと静かに溶け込んでいる。施設は、映像展示室、おわら資料展示室、休憩室に分かれている。映像展示室では、大型スクリーンの臨場感あふれる映像と音で、水の音や虫の声、おわらの町流しの幻想的な映像を体感。まるで風の盆の季節に町を訪れているような心地になる。また、資料展示室では、おわら中興の祖、初代おわら保存会長の故川崎順二氏にまつわる資料を中心に展示している。ちなみに、この資料館が建っている場所は、川崎邸の跡地。八尾の四季を詠んだ小杉放庵や野口雨情など、多くの文人墨客との交流の様子がうかがえ、昭和の初めに、私財を投じ、おわらを育てた川崎氏とおわらの歴史が浮かび上がってくる。 2階ギャラリーでおわらの七・七・七・五の歌詞を味わい、写真などの資料でおわらの踊りの変遷をたどったあとは、休憩室で一服。ゆったりとお茶を飲みながら風の盆の余韻にひたることができる。
 実際におわらの町流しを見たことのある人もそうでない人も、一度この資料館をおとずれ、越中おわらの音と空気を肌に感じてはいかがでしょうか。

問い合わせ
●八尾町おわら資料館
八尾町東町2105番地の1
TEL 076-455-1780
FAX 076-455-1819
開館時間/ 9:00〜17:00(16:00で受付終了)
休館日/年末年始
入館料/一般(大学生含む)500円、小・中学生・高校生300円

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